六十四話『センター長のホロ』
【ご連絡】魔証石の正称をちょぴっと変更しました。
変更前) 魔力証明用水晶石
変更後) 魔動式能力証明用水晶石
それに伴って、六十三話『アバルキ』を一部変更しました。ご迷惑をお掛けします…。
以上です。今後ともよろしくお願いします。
出て来たのはアルフさんよりも一回りほど背の低い人物。年齢は…見た目からじゃ分からないな。アルフさんの例もあるし。あわてた様子の人物にアルフさんが声を掛ける。
「よお」
「いらっしゃるならご連絡くだされば、お出迎えしましたのに…!」
「わりぃ、急に用事を思い出してな」
「急いで来たから連絡するのを忘れてた」
「それなら良いですけど…」
「お久しぶりです、アルフさま、ミルフさん、それと…おや?そちらの方は?」
「ども、初めましてぇ〜」
「アルフさんと旅させてもらってます、テイトって言います」
「アルフさまと旅を?そうですか…」
「テイトさんですね、初めまして」
「私は魔証石センターのセンター長をしています、ホロと言います」
ペコリとお辞儀するホロ。テイトもお辞儀。センター長だって!お偉いさんだ!
「今日はコイツの魔証石を作りに来た」
「なるほど、確かに領土を移動するためには魔証石が必要ですからね」
「分かりました」
「本来、魔証石の製作には事前に予約が必要ですが…本日予約をされたお客様の対応は全て終わりましたし、直ぐに準備します」
「すまねぇ、助かる」
「いえいえ」
そう言うとホロはセンター職員に、魔証石製作の準備をするように指示を出す。指示を受けた職員がテイト達にお辞儀をして、その場から居なくなった。
"入り口では何なので"センター内に案内される。ホロさんに続いて中に。センターの中は市役所のようになっており、数人の職員さんが居る。
職員さん達はアルフさんを見た途端"アルフ様だ…本物だ…"と口々に言っている。この国でもアルフさんは有名人のようだ。
他の職員さんもホロさんと同じくらいの身長だなぁ…この国の人は小さな人が多いのかしら?などと考えていると、ホロから質問。
「テイトさんはこの国、アバルキの事をどれくらいご存知ですか?」
「う〜んと…さっき入口の所でミルフから説明を受けたんですが、この国で魔証石を作ってもらえるって事くらいしか知らないです」
「では準備が出来る間、この国の説明などをさせて頂きましょうか」
「あっ!お願いしますっ!」
「テイトさん」
「突然ですが…私の事どう思います?」
「えっ?正直会ったばかりでなんとも…」
「瞳は大きいし、肌も透き通っていて、おキレイな方だとは思いますけれど…」
「まだ詳しくは分からないですかね…」
「いえ、そう言う意味ではなく…」
「その…私、何歳だと思いますか?」
"おキレイ"だと言われ少し嬉しそうなホロ。
「!」
年齢の事かっ!難しっ!見た目は若く見えるけれど、ここのセンター長だとも言っていたし…僕やミルフよりは年上?…いやぁ!分かんない!女性の年齢は間違えられないぞ?!
「"子供みたいだな"って思いませんでした?」
「え〜っと…そのぉ…」
正直言って思っちゃったけれど!これはなんて答えるのが正解なんだ?!返答に迷っているテイト。その様子を見ていたホロ。
「ふふ、隠さなくても良いですよ」
「こう見えて私、今年で四十三歳なんです」
「子供も二人居て、どちらも成人してます」
「ええっ?!本当ですかっ?!」
驚くテイト。とても四十代には見えない!
「とても四十代には見えない!」
「ふふ、ありがとうございます」
「私は"小人族"と言う種族でしてね」
「歳を重ねても見た目が幼いままなんです、身長もみんな私くらいですし」
「この国で暮らすほとんどの国民が小人族です」
「小人族…初めて聞きました」
「ちなみにテイトは人族でオレとトル爺は獣人族、ネルカはエルフっすね」
「姐さんは…聞いても教えてくれないっす」
「ふ〜ん…知らなかったなぁ」
「この星にはいろんな種族が居るんだねぇ」
「私たち小人族は、昔から手先が器用な種族だったようで、先に発明された人工水晶技術を応用して、魔証石を生み出しました」
「それから百年ほど経った現在も、この国で魔証石の製造・管理を行っているんですよ」
「ほぇ〜」
ランタンやお風呂などに欠かせない"炎の水晶。照明に使用される"光の水晶"など。今や僕達が生活して行く上で欠かせない各属性の水晶。
これらは僕が生まれるよりもずっと前に、一人の魔法使いと一人の科学者が協力して生み出したと聞いた事がある。その技術を応用して、魔証石は生まれたと。
この国でしか作ってないとなると、作るのに難しい技術がいるのかしら。それとも特別な材料が必要とか?ほぇ〜。感心感心。
テイトが感心していると、ホロは次の話を始めた。
「では次に魔証石について」
「魔証石が国境を越えるために必要なのはお聞きになりましたか?」
「はい聞きましたぁ」
「持ち主の能力に関する色々な事が確認できるって話だったような?」
「そうですね魔力に関する事や体力、筋力それ以外に素早さや耐性力なども確認出来るようになっています」
「これからテイトさんには、魔証石に記録する各種能力の測定を行なってもらいます」
「分かりましたぁ!」
"準備が整いました"職員さんがホロさんに向けて言った。
「ちょうど準備が出来たようです」
「説明はこれくらいにしておきますね」
「何か分からない事があったら質問下さい」
それでは早速ですが能力測定を開始しましょうか」
「は〜い、お願いしまぁす!」
能力測定だって!楽しみかも!
お読み頂きましてありがとうございました。
アルフさんを見つけた職員さんは色めき立ってます。
「なんか面白かったよー!」
「続きが気になった!」
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