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二十五話『依頼内容』

「玄関では何ですからどうぞ中へ」

「シゼル、お茶とお茶菓子を用意出来ますか?」


「はい!お任せ下さい!」

メイド服を着た女性が答える。ドタバタとキッチンへ向かって行った。


「どうぞお座りください」

一階は大広間かな?すみずみまで掃除の行き届いた広い室内。男性が大きなソファに座り、テイト達にも座るようにうながす。男性と向かい合わせに座った。


「ところで、そちらのお方は?」


「あっ、はじめましてぇ〜」

「僕はテイト・ノガールドと言います!」


「ノガールド?…まさかルイボル殿の?」


「えっ!親父を知っているんですかぁ?」


「もちろんですとも」

「先の戦争ではアルフさまと同様に、ルイボル殿にもとてもお世話になりました」


「ルイボル殿はお元気ですか?」


「実は…」

今までの出来事を男性に話す。魔人の襲撃。親父の死。妹がさらわれた事。アルフさん達と共に妹を救い出すため魔界に向かう事。


「そうでしたか、ルイボル殿が…」

「悲しい事を思い出させてしまい申し訳ありませんでした」


「いやいや!気にしないで下さい!」

手を左右にブンブン振る。


「みなさーん!お茶が入りましたよー」

トレーに紅茶とお茶菓子を載せ、メイド服を着た女性キッチンから帰ってきた。ソファの前のテーブルに三人分並べる。鼻を抜ける紅茶の良い香り。クッキーの香ばしい香り。


「どうもありがとう」

「こちらメイドのシゼルです」


「はじめまして、メイドのシゼルです!」

両手でスカートのすそを軽く持ち上げニコッと笑う。本物のメイドさん!初見!感動!


「よろしければ召し上がって下さい」

男性にうながされ紅茶とクッキーを頂く。温かい紅茶をフーフーしてから口に含む。ホッと身体が温まる。クッキーもサクサクで美味しい!これがまた紅茶によく合うのよね!


ほっと一息ほんわかした空気が部屋に流れる。はっ!いけない!完全にのんびりモードに入っていた!でも感想は伝えよう!

「どちらも美味しいですぅ」


「まぁ、それは良かったです!」

ウフフと笑うシゼルさん。一緒にのんびりモードに入っていた男性が気を取り直した。


「そう言えば自己紹介がまだでしたね」

申し遅れました、私はネグナの領主をしております"トイロン"と申します」


「こちらこそよろしくお願いしますぅ」

お辞儀とお辞儀のぶつかり合い。トイロンにテイトが質問する。


「さっき言っていた"先の戦争で親父にお世話になった"って…何があったんですか?」


「あぁ、それはですね」

「アルフ様とルイボル殿が三十年前…」


トイロンの話をアルフがさえぎる。

「そんな話は良い!早く依頼内容を話せ!」


「あぁ、そうでしたそうでした」

「テイト殿、このお話はまた今度」

アルフさんと親父の昔の話は気になるが、今はトイロンさんの困っていること、依頼内容を知るのが先だろうな。黙っておこうっと。


「では改めまして…」

「話は二週間前にさかのぼります」

「アルフさまはネグナに暮らす我々が酪農、特にヒツジの放牧に力を入れて行っていることはご存知でいらっしゃいますか?」


「あぁ、知ってる」


「ヒツジのミルクのソフトクリーム食べましたぁ、とっても美味しかったです!」


テイトの言葉にニコリとほほえむトイロン。

「喜んで頂けたようで良かったです」

「放牧は町前の草原を利用して行なっているのですが、その日も同じように草原で放牧を行なっておりました」

「放牧では半年に一度ヒツジの頭数を確認する事になっており、二週間前のその日が頭数確認の日だったのですが」


トイロンがメガネをクイッと上に持ち上げた。キラリと光るレンズ。一呼吸置いて。

「足りないのです、頭数が」

「一頭二頭ばかりでは無く、二十頭近く」

「辺りには獣に襲われたような形跡も無く、柵に異常が無いか点検も行いましたが、異常はありませんでした…」


テイトのノドがゴクリと鳴る。アルフさんの方を見ると真剣な表情で話を聞いている。

「ヒツジ達は領内に避難させていますが、町人達は原因不明のヒツジの失踪に、次は自分達なのでは?と不安な日々を送っています」

「そこでアルフさま…」


アルフさんはトイロンさんが言い終わるより早く返事をした。

「分かった、任せろ」


「えっ、宜しいのですか?」


「あぁ、良いよな?」

アルフさんがこちらを見る。


「はい!もちろん!僕も困っている人を放っておかない事にしたので!」

「いや、僕は何も出来ないんですけれど…」


「いえ、そんな事は有りません」

「ありがとうございます」

「町人達もきっと喜びます」


「でも何なんでしょうねぇ?」

ヒツジが急に居なくなるなんて…」

「幽霊…とか?…違うか」


「分からねぇ」

「まぁ明日の朝、調査に行くだわな」


「アルフさまテイト殿、お二人は今夜の宿はお決まりでしょうか?」


「いや、まだ決まってねぇ」


「でしたら…」

今日はネグナで泊まる事になった。ご厚意でトイロンさんの自宅の客室をお借りする事が出来た。


夜ごはんはシゼルさんの手料理!ミルフが作ってくれたご飯も美味しかったが、シゼルさんのご飯もなかなか!美味しい!モグモグ。


アルフさんいわく、万が一就寝中に魔人から襲撃されたら対応出来ないとの事で、一緒の部屋で寝る事になった。


アルフさんは"面倒臭せぇから一緒のベットで寝れば良いだろ"と言っていたけれど、同じベットで寝るなんて年頃の男子には刺激が強すぎる!ちょっぴり恥ずかしいよ!


床に布団を敷いて寝た。

お読み頂きましてありがとうございました。


お紅茶飲みますとホッとしますよね〜


「なんか面白かったよー!」

「続きが気になった!」

と思って頂いた親愛なる読者様へ…


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