【黒猫の箱庭】内気な青年は身内だけでパーティーを組んでみた。
こんにちは_φ(・ω・`)
去年の有馬記念と東京大賞典の後、今年はまだ競馬に賭けてない僕だ。
今回短編だがゼフォンの話のキャプションを書いている。
現在「流浪の魔術師は『人間』を愛する」のキャプションも担当しているので、だいたい一度は推しの活躍のある作品のキャプションを書いた事になるな。
ちょっとだけ云っておくと、この作品に登場するベリアルはべーやんに「うったん」と呼ばれているので、僕からすると「トマス」の事になるんだよな……双言蒼紫および黒猫の箱庭の作品世界の、最初のベリアルだから。
それと……付けられるタグ数より登場人物多くて代表に蠅兄弟と主人公のゼフォンだけになった、すまん。
とはいえ、「カレーブラザーズ」タグの真意は自分で本文読んで確認しような。
まあ、今回のキャプションはそういう感じで。
作品に関する感想を聞いて今後の参考にしたいと作者(黒猫の箱庭)が言っているので、作品に関する意見(この作品以外も含む)も随時募集しているぞm9っ`Д´) ビシッ!!
良くも悪くも何か感想があればその作品のコメント欄に宜しく!
by ベリア
「お前みたいな根暗、パーティーに入れたくない。」
「そうそう。その辛気臭い顔を見ていると、こっちまで憂鬱になってくるのよね。」
そう冒険者達に言われギルド案内所から出た私はそのまま家に帰った。
兄であるベルフェゴールがデモゴルゴンら直死の魔眼持ち達に魅入られ家を出て行って十年
いい加減、自力で兄を見つけなければと思い旅に出る事にした。
残念な事にその頃にはもう私の親友は他のパーティーに入れられていた。
本人曰く、良いとは言っていないとの事であるからして間違いはないだろう。
(とは言えパーティーを組むとしても一体、誰を誘えば良いのやら。)
近所の付き合いも決して上手いとは言えない私が如何やってパーティーを組めば良いのか?
その事に頭を悩ませながら道を歩いていると、お腹を空かせた巨大な蠅兄弟と私は衝突した
魔界では余程の事がない限りネームドと呼ばれる上級悪魔同士の諍いは発生する事はない。
私の住んでいるエリアは殆どネームドしかおらず話し合いで解決する事が多い。
私はぶつかってしまった相手である巨大な蠅兄弟に対して素直に謝る事を選んだ。
「すまない。怪我はないだろうか?」
「大丈夫、弟の背中から落ちていないから問題ない。」
「私達、これからカレーを食べに行くところだったんだ。君も来るかい?」
正午なので丁度、昼食を食べに行くのだと言う巨大な蠅兄弟は私を食事へ誘ってくれた。
私は彼らと仲良くする良い機会だと思い、その誘いに乗る事にした。
彼らが昼食を食べる為に選んだお店はカレーの専門店だった。
「ごめんね。兄さんはほぼ毎日、カレーしか食べないんだ。」
「いや、大丈夫だ。問題ない。」
「私はその人が選ぶカレーで心理が解るよ。」
お店の中へ入ると私達三人は和気藹々と話合いながら席へ座りメニューを見始めた。
鳥、豚、牛、羊、茸、野菜。
メニューの多さに流石はカレーの専門店だと私は思った。
(カレーと言っても、これだけ種類があるのなら悩んで当然だな。)
そんな事を考えながら私はメニューを眺めていた。
実際、カレーを選ぶのに一番、時間が掛かったのは巨大な蠅の弟だった。
巨大な蠅の兄は一番最初にメニューが決まり、さっさと注文をしてしまった。
もしかすると、このお店に着く前に既にメニューを決めていたのかも知れない。
「チキン煮込みカレー」
「何か問題でも?」
「家族が恋しい、ほっとする味。」
「止めてよ兄さん!誰もホームシックの人なんていないよ!!」
巨大な蠅の弟の言葉を聞いて私は内心、動揺した。
故郷を人で例えるなら私の故郷は間違いなく兄のベルフェゴールだろう。
たとえ無意識に選んでいたとは言え兄が恋しかったのもまた事実である。
そう言う意味では巨大な蠅の兄の言葉にはとても説得力があった。
「い、いや。君のお兄さんの言葉はとても説得力がある。」
「ベルゼビュート」
「え?」
「私の名前はベルゼビュート。弟の名前はベルゼブブ。カレー仲間は名前で呼んで良い。」
動揺した所為で一瞬、私はむせかけカレーを食べる手を止めた。
するとベルゼビュートは自分達の事を名前で呼ぶ様に示唆してきた。
なので私も彼らに敬意を表して名前を名乗る事にした。
「では私の事もバアルゼフォンと呼んで欲しい。ベルゼビュート、ベルゼブブ兄弟。」
「今日から私達はカレーブラザーズだ!バアルゼフォン!!」
「そう言うの止めようよ、兄さん。」
ベルゼビュートは一緒にカレーを食べた事で無事、仲間だと認めてくれた様だ。
ベルゼブブは仲間と認めてはくれたもののカレーブラザーズの結成は否定していた。
斯く言う私は新たな友達が出来た事に満足しており個人の表現方法に頓着はしていなかった
「よし!早速だからルームメイトのベリアルに報告しよう!!」
「何だか段々と混沌とした展開に流れていってるな。」
(二人の反応が此処まで違ってくると面白い兄弟だな。)
カレーのお店とメニューの話。
これだけの話でこれだけの反応を見せてくれるとは中々、面白い兄弟だと私は思った。
兄であるベルフェゴールや親友であるカミュでも、こんな風に馬鹿騒ぎをした事はない。
(こう言うのも偶には良いな。)
兄や親友と離れて久しぶりに楽しい気持ちになった。
こうやって一つずつ好きなものを増やしていって欲しいと兄は思っていたのかも知れない。
そう考えると感情が乏しい自分もまた兄が家を出て行った原因の一つであると私は思った。
「考え過ぎ、考え過ぎ。」
「そうだよ!何も自分の所為だとは限らないし!!」
気持ちが沈みかけた時、ベルゼビュートとベルゼブブの兄弟は私を励まし店の外へ出た。
友達になった記念に家へ招待すると言われ私は兄弟に背中を押されるがまま進んで行った。
ベルゼビュートの家は月にあった為、私の住んでいる場所から遠く離れていた。
なのでベルゼブブは私を背中に乗せ月まで運んでくれたのである。
私とベルゼビュート、ベルゼブブの三人が月に辿り着いた時、家の前に人が立っていた。
「お帰りなさい、べーやんさん。お友達ですか?」
「ただいま、うったん。そうだよ、新しいカレーブラザーズの仲間だよ。」
「だから兄さん!カレーブラザーズの仲間じゃないって!!」
「相変わらず細かい男だな。」
ベルゼビュートとハグしているのは恐らく店で話していたルームメイトのベリアルだろう
ただ実際にはもう一人、家の前で立っている者がいた。
彼の名前は知らない為、何と呼べば良いのか?私にはさっぱり解らなかったが。
「エウリノーム!君は何でそうダウナーな言い方しか出来ないんだ!!」
「一々、相手の言う事に突っ込みを入れているとまるで小姑みたいだぞ?」
「まぁまぁ二人共、じゃれていないで一緒にお家へ入りましょう。」
そう言ってベリアルはベルゼブブの背中を押すと家へ向かって行った。
斯く言うエウリノームは返事こそしなかったものの大人しく家の中へ入って行った。
最後に残された私はベルゼビュートと一緒に家の中へ入ったのであった。
「さ、どうぞ入って下さい。」
「ベリアル、此処はお前の家じゃないだろうに。」
「ルームメイトだから問題ない。」
自分の家の如く振舞うベリアルに対してベルゼブブは不満の意を表した。
すると家の主であるベルゼビュートは自分が許可したのだから良いと言う態度を示した。
ベルゼビュートとベリアルの仲は親友なのだろうか?と私は思った。
「うーん、少し違う。」
「先程から、その男の心を読んで如何するんだ?ベルゼビュート。」
「だって喋るのが苦手な様だから空気を読んであげてるの。」
「優しいですね、べーやんさん。」
特別な関係である事は肯定したものの具体的な表現はなかった。
その代わりに何故、私の心を読んでいたのか?理由を話してくれた。
言葉数が少ないものの心が広いベルゼビュートと柔和なベリアル。
少し過保護だったり神経質そうなところはあるが人に気が使えるベルゼブブ。
時々、人に皮肉を言う事もあるが気遣いが出来るエウリノーム。
(此処は家族や友達と一緒にいる時の様に居心地の良い場所だ。)
そう思うと私の口は自然と綻んだ。
その様子を見てベルゼビュート、ベリアルの二人も穏やかな笑みを浮かべた。
私はこの四人をギルドの仲間としてパーティーに誘う事にした。
「……ベルゼビュート。」
「何?ゼフォン。」
「略しちゃ駄目だよ、兄さん。」
「話が逸れるから今は突っ込むな。」
(人をパーティーに誘った事がないから緊張で何も言葉が浮かんで来ない!!)
慣れない事をしている自覚はあったが、まさか緊張で頭が真っ白になるとは思わなかった。
流石の読心術でも頭が真っ白になった者の心は読めないだろう。
そう私は思っていたが……
「良いよ!一緒にパーティーを組もう!!」
(伝わった!?でも如何やって?)
「私も一緒に行って良いですか?」
「あ、嗚呼。」
ベルゼビュートは私が何を言いたいのか?察したらしく先に話を振って来た。
するとベリアルもまたパーティーに入りたいと言って来たので私は承諾した。
結局、私は彼らの積極的な対応のお陰で沢山の仲間を得る事が出来た。
因みにギルドの構成員は私を含め全部で9人である。
尚、ギルド名は最年長であるアザゼル曰く、原型が誰だが解る名前をしているとの事。
「カレーブラザーズなんて名前、恰好が悪過ぎるよ。」
「ギルド長がそう名前を決めたのだから仕方ない。」
「そうです。ギルド長さんの決めた名前だから仕方がない事です。」
(地味に此処のギルドメンバーって皆、カレーと縁がある国の出身なんだよね。)
ベルゼブブが愚痴を言うのに対してバーリムとアスタルテはそう返事をした。
その光景を見てアザゼルは自分の感想を胸にしまうと生温い笑みを浮かべた。
私達のパーティーメンバーは以下の9人である。
ベルゼビュート、ベルゼブブ、ベリアル、エウリノーム、バアルゼフォンの初期メンバーと
バーリム、アスタルテ、ベルフェゴール、アザゼルの追加メンバー4人で構成されている。
此処に近日、邪神を倒したと言う親友のカミュを加えれば丁度、10人になる。
ただ、これはあくまで私の希望でありカミュ自身は如何、答えるか?全く予想が出来ない。
「言ってみれば?案外、あっさり承諾されるかも。」
「10人なんてケチな事は言わず、もっと仲間を増やしましょうよ。」
相も変わらず人の心を読む事に長けたベルゼビュートが私にゴーサインを出した。
それに対してベリアルがもっと欲を出そうよと言わんばかりに人員の増加を求めた。
ギルド案内所が定めるギルドの定員数に具体的な制限はない。
つまり無制限な訳だが10人や20人は良いとしても、それ以上は現実的に難しいと思った
「じゃあ20人までね。」
「了解です。」
「まぁ無難な数じゃないの?」
「妥当な数字だな。」
ベルゼビュートが明確な数字を定めた事でベリアルはそれに応じた。
アザゼルがそれに理解を示した後、エウリノームは肯定の意を示した。
斯く言う私は今の現状に満足していた。
なのでこれ以上、人数を増やすと言われても今の私には想像が出来なかった。
前衛も中衛も後衛も全部、二人以上いる。
その内、ベルゼビュートとアザゼルは前衛も中衛も後衛も全部こなせる万能型だ。
「ゼフォン、理想の陣形は3対3対3なんだよ。それに交代要員がいると安心が出来る。」
「9×9+2で20と言う訳だ。本音を言えば万能が一番、多いと嬉しいけどね。」
「解ります。距離に拘らず敵と戦えれば、それだけ優位になれますから。」
アザゼルが何故、20人と言う数字なのか理由を教えてくれた。
更にベルゼビュート自身が珍しく自分の理想を語った。
そしてアスタルテがベルゼビュートの理想に対して賛同をしていた。
最初、私が4人をパーティーに誘ったのでベルゼブブからギルド長へ推されそうになった。
しかし私がそれを望んでいない事に気付いたベルゼビュートが自ら立候補してくれたのだ。
「何時も弟の面倒を見てくれて感謝する。」
それが私と兄が再開した時、開口一番に聞いた言葉だった。
デモゴルゴン達のアジトへ辿り着いた時、既に兄の姿はなかった。
しかも元凶であるデモゴルゴンもまたアジトにはおらず三人の悪魔だけがいた。
それでもベルゼビュートは彼らを許す事はなかった。
何故なら友達に悲しい思いをさせた奴の仲間のくせに犯行を止めなかったからである。
「謝って済むと思っているのなら貴方もまた謝られたら許さなくてはならない。」
と言ってアスタルテは遺憾の意を示した。
それも静かな怒りだったので彼らはすぐ気付く事が出来なかった。
その為、ベルゼビュートとアスタルテからの攻撃を全て受ける羽目になったのである。
その後、兄さんはアザゼルと共にさも何事もなかったかの様に私の目の前に姿を現した。
兄さんの説明によればデモゴルゴンの精神操作から僅か三年の内に解放された兄は其処から
脱出した後、記憶が一部なくなっている事に気付き別な世界へ移動したと言うのだ。
だが今度はその世界から脱出する事が出来なくなり救援されるのを大人しく待っていたとか
其処へ偶然、冥桜一熾とアザゼルの二人が現れ兄は無事、その世界から脱出したのである。
「ところで皆、ギルドメンバーが20人集まったら何がしたい?」
とベルゼビュートが質問したのでギルドメンバーが20人集まってから考えると私は答えた
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