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第二十二話「黄金の牙と魔核石」

「お前の名は聞かぬ。 どうせ切り捨てるだけだからな」


「ああ、別に悪党にこっちも名乗るつもりもない」


「ぬかせ!」 


 大剣を振りかざし叩きつける。 右腕で受けると受けた小手が切られた。


(なるほど、かなりの威力だな。 自信があるわけだ)


 周囲をみると、リガイアは後ろのローブの人物と戦っていて、ミミックさんは魔術師と戦っていた。


「よそ見をするな!」

  

 更に騎士は剣をふるう。


(この大剣を自在に操る腕力をもつのか。 確かに今までの人間とはレベルが違うな。 でも......) 


「次で死ね!」


 大剣が振り下ろされる。


 その剣を収縮させた腕で弾いた。


「なっ、弾いただと!? ぐはっ!!」


 そしてその鎧を思いっきり殴ると、騎士は地面を二、三度跳ねて転がった。


「なっ!? ガイアスさまが!」


 ガイアスに気を取られた者たちは、瞬く間にミミックさんとリガイアにたたきふせられた。


「ま、まずい。 やりすぎた」


「大丈夫だよ。 死んではいない。 とりあえず放置しとけばモンスターにでも倒されるから先をいそごう」


 ミミックさんはガイアスに触れ確認するとそういった。


「ふぅ、よかった。 人間には威力が強すぎたな」


「俺はスカッとしましたが」


 そうリガイアは笑った。


「ふふ、これで人間たちはみないなくなったね。 じゃあ先へと進もうか」


 ぼくたちはゆっくりと先へ歩いていった。



「ここが20階か......」


「ここまでくると、俺にもわかりませんね」


 リガイアは周囲を警戒しながらみた。


「かなり大きな魔力を感じるね。 なんだ光っている......」


 ぼくたちは慎重に奥へと進むと、輝く巨大な黄金のアリがいた。


「【カイザーアント】か。 こいつには魔法がほとんどきかない。 頼むよ二人とも」


 ミミックさんがそういってぼくとリガイアに身体強化の魔法をかけてくれた。

 

「はい!」


「わかりました」


 ぼくとリガイアはカイザーアントに近づき、打撃をくわえる。


 キィン!!


 リガイアの剣が弾かれた。 


「こいつ! 物理もかなり固い!」


「なら!」


 足を収縮させ跳ねとび、カイザーアントに近づくと、収縮させていた腕を解放した。


 ドオオオオン! 


 カイザーアントは吹き飛び壁に飛んで、ぶつかる。 


「ひゅー すごいね。 カイザーアントも一撃なのかい」


 ミミックさんは手を叩いている。


「いえ...... まだですね」


 土煙が揺らめくと、カイザーアントはその巨大な体を揺らしこちらにせまる。


「殴った感じだと、あまりきいていないな」


「えっ...... あの攻撃で」


 その横でリガイアは言葉を失っている。 


「二人とも離れて!」


 カイザーアントはそのアゴで噛みつきにきた。


(最大圧縮!)


 カイザーアントは限界まで圧縮したぼくをアゴでかんだ。


 鎧が砕ける音がする。


「解放!」


 二人が離れたのを感じて、圧縮を解放した。


 バキバキッ!!


 カイザーアントはアゴごとその頭が弾けた。 その巨体が地面にふせる。


「ふぅ、なんとかなったか。 あの鎧を砕かれるなんて」


 リガイアは驚いていたが、すぐ奥にある祭壇に気づいたのか駆け出した。


「やはりダメージはありますね。 もっと素材を考えてみようと思います」


「そうだね」


「ありました!」


 リガイアは石をもってきた。 


「そう、それが魔核石だ」


「これでダンジョンから帰ろう」


 ぼくたちは魔核石をもちダンジョンをあとにする。


 

「かえっていきましたね」


 騎士たちは装備をなくしダンジョンよりかえっていった。


「ああ、これで当面は安心だろう。 あのダンジョンはもうただの洞窟だしね」


「ですね。 ですが、このままカイさまに住んでもよろしいのですか?」


「いまだ闇魔法の解除はむりだからね」


 ミミックさんはうなづく。


「うん、君たちがいいなら構わないよ」 


 ぼくたちはダンジョンへと戻った。



 それから半年特になにもなく、毎日探索者を倒し、ダンジョンに罠をつくり、アイテムを補充する日々がつづいた。 


「探索者は日に日にふえ、5000人あまりが毎日きていますね」


「ふむ、盛況だ。 探索者が落としていった武具やアイテムも作成できる。 私たちも強くなっているようだ」


「ええ、魔力がふえています。 ただモンスターもつくりすぎて余ってるくらいですし、獣人たちも手伝ってくれるので、アイテム作成ぐらいしかやることがないですね」


「我々もカイさまが新たにつくってくれたミニダンジョンでの訓練ぐらいしかしていませんね」


 リガイアがいうとミミックさんもそれに同意した。


「確かに退屈になってきたね。 少し外にでてみようか」


「あ、あの、私もつれていってもらっていいですか」


 ジェスカはおどおどしながらそういった。


「外に興味があるの?」


「は、はい。 元々なかったのですが、一度外の世界にでてから少し興味が......」


「いいんじゃない。 私の変化の魔法なら人の姿にかえられるしね」


 ミミックさんがうなづく。


「そうですね。 じゃあ、リガイア、ジェスカいってみようか」


 俺たちはアイテムなどを作成すると、獣人の長ザガルにあとはまかせて外にでることにした。



「久しぶりにゆっくりみると、かなりにぎわってますね」


 ダンジョンの外に出ると、町は大勢の人びとでごった返していた。 ジェスカは興味深そうに周囲をみている。


「ああ、ダンジョンに人が集まると、その探索者むけの宿や買い取り、武具屋、雑貨屋が増えるのさ」


「なるほど、それでこんな風になったのか」


「それでどこにいかれるのですか?」


 リガイアに聞かれる。


「取りあえずかなり魔力が上がったから、どこまでいけるか試したいな」


「そうだね。 それなら国外かな」


 ぼくたちは国外にでることにした。


 

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