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無人島サバイバル★漂流日誌(略)  作者: 名久井悟朗


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17/45

男は床で寝ろ

 さて、食事も終わり、代交代で小屋の中でお湯に濡らした布で体を拭いて、後はもう寝るだけとなった時、やっぱりあいつが突っかかってきた。

「男は外で寝ろ」

 少しは打ち解けたかと思ったらこれだよ。

「俺が作った家だぞっ!?」

「作ったのはほとんどエリちゃんでしょうが」

「ぐぬぬぬ……」

 まったくもってその通りだ。

「その通りだけど俺だって手伝ったんだ!少なくとも手伝いもしてないお前に言われる筋合いはない!」

「はっ!私は代わりに食料を採ってきましたー。女ばかりの小屋に男が混ざろうなんてデリカシーって知らないの?」

「お前はデリカシーの前に慎みを覚えろ!」

「「ぐぬぬぬぬぬっっ!!!」」

 睨み合い鼻息が届くほどに接近する。

 コイツが殴ってきたら、頬で受けて正当防衛の男女平等パンチをお見舞いしてやる!

「これこれ奏そんなにチョーヘイを邪見にするでない」

「でもエリちゃん!男なんかと一つ屋根の下なんて!」

 それに関してだけは、奏の言い分も一理あるとは思うが、俺一人寒空の下で寝ろというのはあんまりだ。

 いっしょが嫌ならてめぇだけ外で寝ろ。

「男女七歳にして席を同じゅうせずとは言うが、こんな非常事態にそんな事言ってられんじゃろ?」

 男女……なに?

「その男女何とかって昔の人も言ってるんだし、私達が襲われたらどうするの!」

「皆そんなに軽率ではないし、チョーヘイだってそんな事する子じゃない。のう?」

 エリちゃんが俺の方を向いて同意を求めてくる。

 その顔は先ほど温かい布で体をキレイにした為か、白い肌が薄っすらと火照っている。

 その後ろには元の元の性格か、気が緩んでいるのか、かなり無防備に豊かな谷間を見せつけている。

 二人とも幼い容姿に確かな色気を漂わせている。

「……うん。俺そんな事しない」

「ぜっっっっったい危険!!」

 失礼な!

 一瞬の気の迷いくらい大目に見るべきだ!!

「コイツ今私の事いやらしい目で見てたもん!!」

「いや、お前は一切見てなかったぞ」

 再び紙一重の距離で睨み合う。

 コイツは一番容姿が大人びてるというのに、色っぽさなど微塵も感じさせない。

 むしろ怒りが湧いてくる。

「はぁ」

 エリちゃんが大きくため息をついた。

「それじゃあ、ワシ等女性陣は床の上、チョーヘイは土間で寝るというのは?」

「土間かぁ」

 小屋の内部は入ってすぐと簡易的な竈を含め、1/3程が土間になっている。

 確かに雨風は防げるけどなぁ。

「まぁ、エリちゃんがそこまで言うなら……。でも私はあんたの事蛇の次に信用してないからね!」

 奏は不承不承ながら頷いた。

 ってか、蛇の次ってなんだ。

 知恵の実でも食わされたのか?

「チョーヘイはどうじゃ?今ならこんな事もあろうかと作っておいた簡易寝台もつけるぞ?」

「それならまぁ」

 こんな事まで予想してたとは流石エリちゃん。

 予想してても避けられなかったのは悲しいが。 

「床に上がったら殺すから」



読んでいただきありがとうございました。

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