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無人島サバイバル★漂流日誌(略)  作者: 名久井悟朗


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だってよ……人工物が!!!

 俺はゆっくりと体を起こした。

 目の前に広がるのは、一面の白い砂浜とその先に広がる美しく透き通った青い海。

 何処までも深い青空には真っ白で巨大な入道雲が悠々と流れ、燦々と輝く太陽がそれらをあまねく照らす。

 見渡す限り広がる大自然、都市のせせこましく騒がしい喧騒さとは無縁で目の前の悩みすら忘れてしまいそうになるほどだった。

 まぁ、だからといって俺にはその悩みを忘れる事なんて出来ない。

 いや、俺以外でも出来ないと思う。

 もし出来る奴がいたらそいつは本物の大物か、本物の大馬鹿だ。

 つまり何が悩みかというと……

「まさかの島スタート」

 拝啓、今頃家でゴロゴロしているであろうお父さんお母さん。

 貴方方の愛する息子、長平は今、無人島(仮)にいます。

 いや、ここが本当に無人島と決まったっわけではない。

 確かに乗っていた飛行機は洋上を飛行中だったさ。

 最後に機内で見た光景に陸地は一切見えなかったさ!

 現状視界内に人工物は漂着したゴミだけさ!!

 だからといってここが無人島である証明にはならないだろ?(迫真)

 テトラポッド一つ見えない海岸線だが、端まで行って曲がれば、その先に民家が見えるかもしれない。

 風力発電の風車が見えるかもしれない!

 港があるかもしれない!!

 大都会が広がっているかもしれない!!!

 かもしれない!!!!

 そう自分に言い聞かせ、俺は四肢に力を入れてゆっくりと立ち上がる。

 多少の気怠さ。多少の擦り傷。喉の痛みくらいはあるが、とりあえず問題ないと強がれる程度には元気だ。

 漂着してこの程度の損耗で済んでいるのだ、奇跡みたいなラッキーのはずだ。

 それだけラッキーなんだきっとここは無人島じゃないし、きっとすぐに助かるに違いない!

 そう信じて俺は海岸の端に向かって走り出した。

「はぁはぁはぁ……」

 走り出して五〇mもいかないうちに俺は走るのを止めた。

 砂浜めっちゃ走りにくい。

 それに広い。

 多分端から端まで五〇〇m以上ありそうだ。

 俺が倒れていた地点から一番近い端なら一〇〇mくらいだが、無駄に体力を消耗するのはよくない。

 うん。無人島だし体力温存は大事。

 走るより役に立ちそうな漂着物、ペットボトルとか袋とか杖になりそうな棒とか拾って歩く方がいいよね。

 あぁ、棒ついて歩くと楽だわ。

 地面についた棒から影が伸びる。

 携帯端末は水没して使えないが、腹具合から予想する時間と太陽の位置からすると多分俺は南に向かって歩いているようだ。

 目標の海岸の端は岩がゴツゴツとした岩石海岸、所謂磯で今いる砂浜海岸より少し高くなっている。

 俺は危ない岩場を避けるように内陸部に足を向け少し歩いた。

 そして、今まで歩いてきた砂浜海岸、目指していた岩石海岸の向こう両方を見渡せる位置についた。

「うん。やっぱり無人島じゃね?」

 自分で自分の希望を打ち砕きそのまま膝から崩れ落ちた。

 薄っすらわかってた。

 いや、薄っすらなのは無人島じゃないという希望の方だ。

 だって、落ちた時洋上だったし。

 だって、落ちる時陸地も光も見えなかったし!

 だって、人口建築物どころか海上に船すら見えないし!!

 天を仰いでも飛行機の一つも見えない。

 希望を捨てるわけではないが、妄想じみた期待は抱くまい。

「どうしよう?」



読んでいただきありがとうございました。

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