第十五話幽々子奪回作戦
とある海賊船の甲板
「やりましたね、頭
亡霊の姫君を連れ去ったのに
海軍は何も出来ませんぜ」
「そうだな、奴等にもメンツが有るからな」
「それにしてもバカな女ですよ
亡霊の姫君が聞いて呆れるぜ
へへへへへへ」
「そうだな全くだ
そもそも海軍に籍を置いてたら
こうならなかったものを
ガハハハハハハ」
その船の船長と船員の三下がそんな事を話してると急に回りが霧に覆われる。
「なんだ!?航海士どうなっている!!」
「わかりません、急に霧が!!」
元々この船の面々は人攫いを生業にしていたが先の異変で幻想郷全土を海が覆い人攫いで食っていけなくなったから海賊を始めた?
そのため航海の知識はゼロに近い
それでもこんな急な天候変化は経験したことがなくあたふたしてると真横に船影が見えたと思ったら漆黒の船が突っ込んで来た。
「そんな馬鹿な!さっきまで何も無かったんだぞ!!見張りは何をしてる!!!」
「それが急に霧の先から黒い船が!!!」
「そんなことわかってるんだよ
役立たずが!!!」
甲板の上が大混乱してると一人の男の声が聞こえる。
「あーあー、おい下道ども大人しく人質を渡して殲滅されるか無様に足掻いて殲滅されるか選べ」
「あの海賊旗は先日新聞を飾った新米海賊ですぜ、頭!!!」
「なんだ、同業者でも新米のクソガキか、アホな奴等だガハハハ!!」
一瞬急な敵襲に焦った海賊達も
相手が新米のクソガキ集団だと知ると安心しきり笑い出す。
「人質をさっさと返す気は無いんだな?」
「おうよ!!お前等もガキどもに本物の海賊のやり方を見せてやれ!!!」
『おう!!!』
海賊達が黒い海賊船に雪崩込もうとした時
「まず私からだぜ
『マスタースパーク!!』」
メインマストに向け極太レーザーがぶち当たりメインマストをへし折る。
「マストを折りやがっただが奴等は少数の筈だ!!数で押しきって中の女どもを奪って男は殺せ!!!」
船長が船員達に指示を飛ばして居ると甲板に7人の影が降り立つ。
そして一斉に必殺技を放つ。
「『ダークネスバースト!!』」
「『夢想封印 滅!!』」
「『スターダストレヴァリエ!!』」
「『グレイソーマタージ!!』」
「『雷天暴爆!!』」
「『妖童餓鬼の断食!!』」
「『エクスペリーズカナン!!』」
甲板に居た海賊達を7割壊滅させる。
「1人一割か、まぁ上出来か
とりあえず霊夢と妖夢と早苗で幽々子を救出に迎え!!ここは俺達が押さえる」
「人質の所に行かすな!!」
妖夢達を通すまいと船倉に繋がる場所を塞ごうと立ちはだかる海賊達に妖夢達が攻撃しようとしたその時
「『ブレイジングスター!!』」
妖夢達の前の海賊と扉流星と化した魔理沙が突き破り叫ぶ。
「行け!!妖夢、幽々子を救って来い!!!」
「わかったみょん!!」
そう言うと妖夢達は走り出し魔理沙が開けた穴から船倉に降りて行く。
「船長はお前が殺れ斬夜!!
他は任せろ!!!」
「おうよ!!!」
「ガハハハ、お前だけで俺を殺せるのかクソガキが」
「腐れ下道が喋るな、殺したくなる」
「殺ってみろガハハハ」
「あやや、魔理沙さんだけにカッコいい所持ってかれる訳にも行きませんね」
「あの女を囲んで犯しちまえ!!」
「あややや、ずいぶん舐められたものですね、人間風情に」
「行っちまえ!!!!」
「もう終わってるんですよ貴方達は
『鎌鼬ベーリング』」
そう言いながら文が背中を向けると
無数の鎌鼬で海賊達を切り刻む。
「呆気ないですね、全く」
そう言いながら文船の縁まで歩い行く事にした。
「文さん、今回本気で怒ってたんですね、あんなに一瞬で決着つけるとは私も負けてられないですね」
「アッチが殺られたがあの白狼天狗は彼処まで出来ねぇ筈だ
今度こそ囲んじまえ!!」
「まぁ私も同じですが
『テンペストシールドバッシュ!!』」
椛が盾を前に突き出すとその盾から旋風が起き目の前海賊を一掃する。
「ここからが本番ですよ
『絶狼時雨』」
そう言って椛は高速移動し始め海賊達を切り刻む。
「な、なんだあのスピードは!?」海賊の一人が驚がくしてる間にも
どんどん切り殺される海賊達。
そしてその辺一帯の海賊は一人残らず切り殺された。
「あの天狗二人ともエグイ殺しかたするな」
「もうアイツ等全員殺すぞ
とりあえずあの浮いたままのふざけた魔女を殺せ!!!」
「ふざけてるのはお前等だろ
それに私は魔女じゃねぇよ魔法使いだ!!」
「良いから降りて来いクソアマ!!」
「温厚なわたしでも今のは許せないぜ、大サービスだぜ、お前等全員死にな
『ミルキーウェイ!』
『マジックミサイル!!』
『マシンガンスパーク!!!』」
そう言って魔理沙は様々な光の雨を降らし海賊達を一掃する。
「全くうら若き乙女に失礼な奴等だぜ」
そう言いながら魔理沙は悠々と空を飛ぶ。
船倉の奥の牢屋に向けて襲い来る海賊を蹴散らしながら爆進する妖夢達三人、
「邪魔よ」
襲ってきた海賊を殴り飛ばす霊夢
「死んでください!!」
奇跡の力襲い来る海賊を粉砕する
早苗
「退け!!」
立ち塞がる海賊を切り裂く妖夢
そうして突き進むと幾つかの牢屋の前にたどり着く。
そこには何人もの若い女性達がいた。
「ヒドイですね」
「とりあえず全員助けましょう」
「ならみょんに任せてくれみょん
妖怪が鍛えしこの楼観剣とこの鍛え抜いた剣技が有れば斬れぬものなどありはしない!!」
そう言いながら集中してた妖夢は最後の瞬間カッと目を見開き技をくり出す。
「『斬鉄瞬閃十連!!』」
素早い動きで牢の鍵だけ切り落として行く妖夢。
一気に10の牢屋の鍵を破壊して中の女性達を助け出した。
そして11番目の牢の前で止まる妖夢。
「やっと見つけました、幽々子様」
「遅いわよ、妖夢」
泣きながら再会を喜ぶ妖夢と
口ではそう言いながらでも優しい
瞳で妖夢を見る幽々子
「感動の再会も良いけど早く牢屋の鍵を壊してさっさと上がりましょ
この子達が心配だわ」
感動の再会をしてる二人に状況を考えて欲しそうに言う霊夢。
「わかったみょん!幽々子様少しお待ち下さい、すぐお助けします
みょん『斬鉄瞬閃!!』」
幽々子の牢屋の鍵も破壊する妖夢。
「これで良いわね、急いで上に戻るわよ、みんな付いて来て!!」
霊夢の先導の元助けた人質達と一緒に甲板を目指す妖夢達だった。
「何なんだ、お前!!
お前等全員化け物かよ!!!」
斬夜にズタボロにされた船長が叫ぶ。
「化け物なんてこの幻想郷にいくらでも居るだろ」
剣を突き付けながら冷静にツッコミを入れる斬夜。
「それでもおかしいだろお前等!!!」
もう船長は恐慌していた。
「そろそろ終わらせて良いか?」
「嫌だ!!死にたくない!!!」
「うるせぇ、死ね
『ダブルスラッシュ!!!』」
斬夜は剣を交差させ敵船長を切り飛ばす。
その瞬間に船倉に繋がる出入り口から霊夢達が現れた。
まだ辛うじて致命傷じゃなかった敵船長は霊夢を見てすがり着く。
「助けてくれ!!妖怪に襲われたんだ」
自分の悪行を棚に上げ斬夜達を妖怪に仕立て上げて博麗の巫女に助けを求める敵船長。
「今時そんな馬鹿な事言う奴も居ないと思ってたけどまだ居たのね」
もちろん霊夢は取り合わず斬夜の方に蹴り飛ばそうとしたその時。
「それは大変ね、その妖怪は何処かしら?」
幽々子が敵船長に近寄る。
「ちょっと幽々子!!」
霊夢が止めようとするが幽々子に視線で止められる。
「あ、あの向こうに居る奴等だよ」
敵船長は混乱してる為か相手がわかって無かった、自分達が苦労して捕まえた人質だと言う事に
「見えないわね、貴方の視線に合わせましょうか」
そう言って敵船長の耳元に顔近付ける幽々子
「ああ、見つけたわ」
「本当か!?なら早く退治してくれ」
「私の目の前に居る醜い妖怪を退治したら良いのね」
「え!?」
敵船長が意味が判らず幽々子の方を向こうとしたその時幽々子がトドメの言葉を口にする。
「眠りなさい永遠に、醜い妖怪さん
『反魂蝶』」
その言葉を聞いた敵船長は一気に意識を失いそのまま永遠の眠りにつく。
「これでおしまいね」
「アンタもなかなか酷い殺し方をするな」
「これぐらいはコイツには必要だったのよ、それより貴方が斬夜君?」
「ああそうだ」
「妖夢共々、お世話になったわね」
「いや、気にするなよ」
「そしてこれからも妖夢共々お世話になるわね」
「やっぱりそうなるか
まぁこっちは願ってもないから良いんだがな」
「よろしくね」
「よろしくお願いしますみょん」
「ああ、それより他の人質を近くの港町に送り届けるぞお前等!!!」
『おう!!!』
こうして幽々子と他の人質達を救出し他の人質達を港町に送り届けた斬夜達であった。