第十四話狂気に落ちた理由
船に戻った斬夜達は気絶してる人物が起きるのを待つ。
「コイツが魂魄妖夢か?」
「そうよ」
「で、コイツが探してるのが
西行寺幽々子だろうな」
「あやや、まぁ妖夢さんならそうでしょうな~」
「魔理沙さんもきいてるならたしかでしょうね」
「しかしあの妖夢さんが辻斬りなんて信じられません!!」
「なんか並々ならぬ理由がありそうだな」
「まぁ十中八九、幽々子に何か有ったんだろうな」
そんな話しをしてると妖夢が目を覚ます。
「私をどうする気だ海賊ども!!」
「とりあえず話しを聞きたくて
この船に連れて来た」
「話しだと海賊が私の話しなど聞くものか!!」
「良いから話してみなさいよ
ここに居るメンバーは一人を除いて知らない間柄でも無いでしょうに」
「海賊に肩入れしてるお前達に私の、、、」
パチン!!!
妖夢が叫ぼうとした時霊夢が妖夢の頬を叩く。
「甘ったれるんじゃないわよ!!」
「霊夢、、、」
「アンタが幽々子が居なくて不安なのはわかるけど、私達の話しも聞きなさいよ!!」
「俺達はお前もお前の主の幽々子も助けたいんだ、だから話しを聞かせてくれ、頼む」
「アンタ、、、」
そこから妖夢は涙ながらに事の顛末を語った。
「確かに海賊のやり口だろうな
しかも人攫いに特化した海賊だ」
「胸糞悪い話しだぜ全く」
「あやや、幽々子さんはいろんな意味で海軍への身代金のネタになりますからね」
「許せませんね!!」
「私も海賊に拐われた体裁を装いましたが実際に人攫いするのは許せませんね、切ります」
「幽々子もうちのお得意様の一人だからね、すぐに見つけ出すレーダーを作ってみせるよ!!」
「妖夢辛かったわね、さっきは叩いてごめんなさい」
そう言いながら妖夢を抱き締める霊夢。
「海賊としてそんな奴等が居るのが許せねぇな
人の自由を奪う奴は海賊じゃねぇ」
「でも海軍には話しを通さなかったですか?」
「話しは通して探してもらってるみょん」
少し安心したのか妖夢は語尾に変な口癖を付けながら喋る。
さっきの狂気に飲まれた姿とは大違いだった。
「ならなんで未だに解決してないんだ?」
「手を出しにくい状況なんだろうな、幽々子は海軍に籍を置かず
出奔した」
「それなのに海賊に捕まったから助けてまた出奔されたら海軍のメンツは丸潰れでしょうね」
「それでも幽々子さんは幻想郷貴族の一人で、幻想郷海軍の元帥の紫さんの親友じゃ?」
「だからこそ余計にだろ?
親友だから貴族だから優遇されるってなったら世論が黙って無いからな」
「だから、お願いしますみょん
幽々子様をどうか!!」
「よし作戦を詰めるぞ」
「ええ、必ず連れ帰りましょう」
「ああ、腕が鳴るぜ」
「あややや、海賊は自由の象徴ですから」
「私も頑張ります!!」
「私達、海賊団としての初の確りした戦闘ですね、準備して置かないと」
「妖夢も手伝ってくれるな?」
「もちろんだみょん!!」
「よし、お前等やるぞ!!!」
『おー!!!』
こうして幽々子奪回作戦が始まった。