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第8話:国王

ジングルベ~ル! ジングルベ~ル!

すずがなる! 今日は楽しいクリスマス!

Hey!


メリークリスマス!! 今日は良い一日をお過ごし下さい!!


 風呂から上がると脱衣所に服が置いてあったのでその服に着替える。その服は普段、俺が着ている服よりも仕立てがよくシワひとつ見つけられない。


 服を着て脱衣所から出るとゼルバさんと二人のメイドがおり、その二人のメイドに袖や襟などを念入りにチェックされてそれが終わるとゼルバさんに国王陛下と会談する部屋に案内された。


 扉をゼルバさんが開けた瞬間に目を見開いて驚く。


「あちらのソファーにお座り下さい。旦那様は現在、国王陛下のお出迎えに向かっておりますので、しばしおくつろぎ下さい」


「分かった」


 ゼルバさんはそう言い残してこの部屋から出て行った。


 俺は部屋の中を見回す。


 すると、二番目に目を引いたのはとても高価そうな壺に見たことが無い花がいけられている。壺の他にも今座っているソファーや目の前にある長机なども、とても高価そうに見えるし細々とした装飾品もその一つ一つがとても高価なものだと想像できるだろう。


 そして、何よりも部屋の中を見回さなくても迫力がありそして、誰しもが高価なものだと分かり俺も見た瞬間に驚いてしまったものが扉の真正面の壁に飾ってある。それは、ドラゴンの頭の剥製だった。


 そのドラゴンの頭の剥製はとても迫力があり、初見では驚いてしまっても可笑しくない程の迫力を持っていた。


 ほ、本物のドラゴン! めっちゃかっこいいんですけど!


 当たり前だが、俺はドラゴンを初めて見た事で少し興奮状態に陥り掛けたがなんとか平静を取り戻す。平静を取り戻しまず始めたのは観察だ。このドラゴンには残念ながら角は生えていないようだが、びっしりと鱗が生えておりその色は黒よりの藍色ぽい色だ。


 ソファーから立ち上がり近くで観察しているとコンコンと扉がノックされたので、急いでソファーに座る。


「どうぞ」


「失礼します。刀夜様。国王陛下がご到着されました」


「分かった」


 ゼルバさんはそう言ってからゆっくりと扉を閉める。


 ふぅー、気を引き締め直さないとな。最悪、ここで殺される可能性がある訳だからな。


 そう脳内で思い深呼吸をした後、目を瞑り心を落ち着かせる。


 脳内であのドラゴンを見てみたいと言う気持ちが湧いてくるがなんとか抑え込む。


 そして、目を瞑り5分ほど経ち扉がノックされる。


「刀夜様。国王陛下をお連れしました」


 そんなゼルバさんの声と共に扉が開かれ五人の人物が部屋の中に入ってくる。入って来た五人のうち三人は知っている人物だった。


 一人は、分かると思うがゼルバさんだ。二人目は察しのいい人であれば分かるだろうがオーギュストで三人目がロバートさんだ。残り二人は国王陛下とその護衛の人だと思われる。片方はオーギュストさんが着ている騎士鎧とは少し違う騎士鎧を着ている。最後になるが豪華な衣装を身に纏い、高そうな指輪をしている40代半ばの男がこの国の国王だろう。


 俺が座るソファーの反対側にあるソファーにロバートさんと国王が座り、ゼルバさんがロバートさんの後ろに立ちオーギュストさんともう一人の護衛の人は国王の後ろに立つ。


「私から紹介させてもらおう。私はイグニスト王国国王……アンドレア・フィン・イグニストだ。良しなに頼む」


 国王の容姿は40代半ばにも関わらず、整った容姿をしている事がうかがえ若い頃はとてもモテていたと推測出来る。今ではダンディーな感じになっている。髪の色は金髪で瞳は空を彷彿とさせる青色をしている。それと髪の毛と同じ色の口髭と顎髭をはやしている。


「俺は天雷刀夜だ。よろしく」


 俺は部屋全体に少し殺気を放つ。俺を知っている面々が少し驚きの表情が見えるが気にせず、早速本題を切り出す。


「それで、交渉したいという事だが、その内容を詳しく聞かせてもら得るだろうか?」


 国王は少しの殺気では何も動じていないのか返答を返す。


「あいわかった。こちらが求めることは一つだ。天雷殿が我が国に対し武力行使をしない。ただ、それだけだ」


「ふむ……貴国に対しての武力行使をしない事は約束しよう」


 これはあくまでも感じ取っただけなのだが、俺がそう言うと国王が少しほっとした気がした。


「ただし、それではこちらがいつ貴国に攻撃されるか分かったものでは無い。それに、このような約束など俺にはする価値がない」


 国王が眉間にしわを寄せる。


「………そこでだ。相互不可侵条約のようなものを結ばないか? それと俺が欲しいものをいくつか用意してもらいたい。勿論、他にもあるがな」


 俺は言い終えた後にニヤリと笑みを浮かべる。


「……内容によるだろう。私では用意する事が出来ないものもあるからな」


 先に俺が欲しいものから終わらせる気らしいな。


「俺が用意して欲しいものは俺が住む家だ。王都にこの屋敷とまでは言わないがある程度広い庭付きの大きな家だな。他には程度まとまった金だな」


「……分かった。そのくらいであれば用意しよう。だが、家の方は少し時間を頂くがそれでも良いか?」


「あぁ、大丈夫だ。こちらも、無理を言っていることは重々承知しているからな。それから、俺に魔法を教えてもらいたい。その為にオーギュストを借りたい」


「……分かった。その件についてはオーギュストから話は聞いていた。了承しよう。……相互不可侵条約と言ったがその内容はどのような内容だ?」


「そうだな。………双方ともに危害をくわえない。また、危害をくわえた場合はなんらかの罰則。とかか? こう言うのは慣れてないんだ。そっちで、どう言う条約を結びたいか決まってるんだろ? あるんならそれを出してくれ」


 国王は少し驚きながらも、答える。


「……分かった」


 国王は後ろに控えているオーギュストさんではない方から丸まった紙を受け取る。


 それを机の上に広げ俺からでも見えるようにする。


 紙に書かれている内容を読んだ限り先程、俺が言ったことに加えてイグニスト王国が魔物や何らかの組織あるいは国に侵攻された時、場合によっては協力して欲しいことが書いてあった。


「………なるほど、分かった。あらかたこれで構わないが、質問と訂正させてもらうが構わないな?」


「構わない」


「魔物や何らかの組織あるいは国に侵攻された場合の協力についてだが、貴国が自分から侵攻しそれによって侵攻された場合はこちらの判断で協力の有無を判断させてもらう。それに、協力するのはある程度の被害が出てからでも構わないな? それか、相当な被害が出ると予想された時だな。このままだと少し侵攻されただけでも協力させられそうだ」


「……ふむ、構わない」


「そうか。それじゃあ、話し合いはこれで終わりってことでいいか?」


 国王は何かを決断したような表情になる。


「……いいや、もう一つある」


「なんだ?」


「……我が娘。アリシアを天雷殿の元に贈りたいのだが、どうだろうか?」


 これは、監視役みたいなものだろう。仕方ない、これは受け入れるべきだな。


「……分かった。構わない」


「これで話し合いは終わりという事でいいな?」


「構わない。後日、条約についての契約書を届けさせる。王都に家が用意出来るまではこの屋敷に泊まると良い。よいなファンド辺境伯」


「御意に」


 俺と国王は立ち上がり握手をする。俺は握手をして部屋を出て行く。


 ふぅー、緊張した。こう言うのは好きじゃないんだよな。なんとか、こちらの流れに持ち込めたから良かったものの。向こうの流れに持ち込まれてたらどうなっていたことやら。


 オーギュストさんあたりが国王陛下に俺の性格とかを言っていたと仮定して少し強気な感じでしてたからな。まぁ、それがいい方向にいったみたいだけど。


 そんなことを考えていると扉が開きゼルバさんが出てくる。


「刀夜様。お部屋までご案内します」


 刀夜はゼルバさんに連れられて部屋に戻って行くのだった。




 ゼルバが部屋を出た後、部屋の中では会談が始まっていた。

 ――――――――――――――――――――――――


 ファンド辺境伯はソファーから立ち上がり先程まで刀夜が座っていたソファーに腰を下ろす。


「実に面白い青年であった。まさか、流れに持ち込まれるとは思わんかったわ。ワッハッハッハッハ!!」


 そう言い、国王は笑い出す。そして、ひとしきり笑ったあと即座に切りかえ続きを話す。


「……お前達はどう思う。天雷刀夜という青年を」


「まだ信用は出来ませんね。ですが、こちらがなにかしない限りは大丈夫だと思います」


「ファンド辺境伯とほとんど同じですが、俺は刀夜のことは信用しても大丈夫だと思います。ですが、こちらが危害を加えれば敵に回る可能性は捨てきれませんが」


「私はあの悪魔を信用出来ません。脅威にならぬうちに討つべきです」


 そう口にしたのは国王の護衛をしている男だ。


「ロラン。それは難しいだろう」


 ロランがオーギュストを睨みつける。


「オーギュスト。それはどういうことだ」


「もし刀夜を討つのであればこちらの被害がどれ程になるか分かったものでは無いぞ」


「確かに強力な悪魔なのは間違いないだろうが、まだ、力の使い方も分からぬ小僧に過ぎん」


「確かに力を使いこなせていないだろう。それは、俺も同意見だ。……だが、それは魔力だけの話だ。ロラン。お前も知っているだろう。悪魔は魔法にも長けているが身体能力にも長けていることを」


「それぐらいは、知っている。だが、生まれたばかりだ。それも、転生したな。尚更、身体が上手く使えないだろう。違うか?」


「確かに普通であればそうだろうな。だが、刀夜は違う。身体を使いこなしていると俺は思う」


「それは、直感に過ぎんだろ」


「いいや、そうではない。刀夜は何らかの武術を身に付けている。それも、かなりの腕だ。実際にこの目で確認している」


「オーギュスト。お前ともあろうものがそこまで言うとはな。だが、たかだか見ただけだろう? 訓練と実戦は違う。それはお前も理解しているだろう?」


「あぁ、理解している」


 オーギュストとロランが睨み合いを始め今以上にヒートアップしそうな時に割って入る者がいた。


「……そこまでにしろ」


 割って入ったのは国王だった。


「「はっ!!」」


 オーギュストとロランは姿勢を正し直立不動になる。


「あの青年についてだが、ファンド辺境伯」


「なんで御座いましょうか」


「最大で半月近くは、この屋敷に滞在する事になるだろう。その為、あの青年を見張らせておけ。次にロラン」


「はっ!」


「お前には直ちに王都に戻り先程の件の内容をまとめ、準備を行うよう宰相に報告しろ。その後、騎士団を複数の部隊に編成し王都を中心に魔物の動きを探れ。今回のことが原因で魔物の動きが活発化する恐れがある。次にオーギュスト」


「はっ!」


「お前も直ちに王都に戻り今回の出来事を宰相に報告後、半月程は身体を休めろ。今回のお前に同行した者達も同様にだ」


「はっ!」


 その後、オーギュストは今回連れて来た兵と国王がここに来る時に連れていた兵と共に国王を護衛しながら王都に向かった。


 ロランは国王が短時間で書いた刀夜との話し合いの内容などを書いた手紙を持って単騎で王都に向かった。


 ――――――――――――――――――――――――




最後まで読んでいただきありがとうございます。


面白い! また読みたい! など思っていただけた方はブックマークと評価お願いします!


誤字脱字が多いいと思いますので誤字報告で教えて貰えれば嬉しいです。


アドバイスなど、してくれるととてもありがたいです。アドバイスよろしくお願いします。他にも何かあれば遠慮無くどうぞ。



この作品に良さそうな作品名があれば教えて下さい。

もしかすれば、その作品名にするかもしれませんご協力よろしくお願いします。

魔物の名前とかにあまり詳しくありません、なのでなんでもいいので教えて貰えれば嬉しいです。


スキルや武器などの特殊効果も教えていただければ嬉しいです。その際はどの様な能力かも教えていただければ助かります。


これからもこの作品をよろしくお願いします。

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