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第6話 今に続くもの

大変お待たせしてすいません………


次からはハンターらしい感じになりそうです。


結構大事。


ステータスというかハンターライセンスはあとがきにあります。

「なんでですか! 少なくともその辺のD評価の人よりは結果は良かったでしょう!?」


 いの一番に隣の赤パーカー女がその事についての文句を口にした。

 事実俺も『肉体E』『超能力E(なし)』なのは確かにかなり悪い結果だが、『射撃S』『近接B』がある。

 一般的なDランクハンターの能力は『C』オールCでもDランクだし一芸が秀でてるだけでも工藤さんのようにDランクになることが出来る。

 つまり俺やもう片方のやつも十分Dの資格はあるように思えるが……?


「確かにその通り。結果だけ見るならなんならCでもいいかもしれないね。」


 一と名乗っていたハンター協会の長は淡々と事実を述べているがけどね、とその後に付け足した。


「まず賢司君はその肉体じゃろくな火力の銃は持てないだろう? それじゃあ遺跡……古代の遺産を守る警備ロボの装甲は凹まないさ。口だけで言われても納得なんか出来ないだろうし、手持ちの銃で私のスマホを打ってみるといい。」


 一はフフッと笑いながら自分のポケットからスマホを取り出してゆらゆらと揺らし、挑発してきた。

 温厚な俺でも少しカチンとしてくるぞ……銃を舐めてるんじゃないか?


「ぶっ壊した時に破片とかで怪我するかもしれませんよ。何も対策しなくてよろしいので? あと破壊出来たらDランクってことで大丈夫ですか?」


「ふむ……それは起こり得ないことだが……そうだね、グレンヴィル君。銃弾が跳ね返ったら君が止めてくれないだろうか。」


 もう既に椅子でお昼寝モードに入っているグレンヴィルに白羽の矢がたった。

 ヨシュアに起こされて気だるげに体を伸ばすと、一を睨んでいる。


「お断りさせてもらおう。賢司君とヨシュアは守るが他は自己責任、ハンターとはそういうものだろう?」


 普段のンン~だとか言っている冗談めかした風に喋るグレンヴィルの姿はそこにはなく、キッと睨み敵意を露わにしている。


「そうか……それならそれでいい。ならば『どこに弾が跳ね返ったとしても無視しなさい』。……では賢司君、撃ちなさい。」


 急にトンチンカンなことを言い出した一に対し辺りは少し騒然とし俺も少し困惑していたが、じーちゃんに託された44口径リボルバー『S&W M29』を右手と左手に一丁ずつ構えた。


「じゃあいきますよ……弁償なんかしませんからね。」


 バン!バン!バン!

 右手と左手てから交互に銃声と共に44マグナムがスマホに飛んでゆく。

 左右合わせ6発、賢司が肩に痛みを感じだした辺りで射撃を中止。

 

 カンッカンッ! ピキッ!

 これは今の賢司のケガ無しでできる最大火力であるがスマホは未だ健在、そして四方八方に跳ね返った弾丸はグレンヴィルが全て氷で止めていた……どうやら亀裂が入ったのは氷だけのようだ。


「はァ……これが敵の標準の装甲位か……確かにそうだったな。ゼロ距離とかじゃないと厳しいかもしれない……」


「残念でしたねご主人……グレンヴィルさんはツンデレなんですかね? 結局朝倉ちゃんの方にいったやつとかも止めてますよ!」


 スマホからアルペリアが不思議そうな声色で話しかけてくる。

 俺自身それは疑問に思っていたことで、あいつなら無視しそうな気がするんだが……ヨシュアの脅迫かな?


「確かにな……グレンヴィル? ツンデレに目覚めたのか?」


 少し笑いを堪えながら賢司はグレンヴィルに尋ねた。

 ヨシュアも驚いているのでヨシュア脅迫の線はなさそうに思えるが。


「私もする気はなかったさ……今のはforce(強制)だった。誰かがやったんだろうが……ンン〜〜? そういえばさっきヘンテコリンな事を口走ってたやつがいたなぁ?」


 グレンヴィルが煽りモード(うざいからそう名ずけた)に入り、一をジロジロ見ているが全く意に介していないようだった。


「まぁこれでわかっただろう? ちなみに朝倉ちゃんは精神面と肉体面ね。Eが嫌ならすぐ上がって来るといい。それでは愛歌に写真を撮ってもらい、それを受け取ってたら解散だ。」


 一はそう言うとさっさと長い黒髪を翻してどこかに行ってしまった。


「アル、俺達も行くか。」


「はいご主人! あ、あとグレンヴィルさん! この後どうしますかー?」


 アルは元気よくスマホからアバター体で飛び出し、どう見てもかなり機嫌の悪いグレンヴィルに話しかけた。

 確かに約束していたが、俺だけならそそくさとゴウ・トゥ・ホームしていただろう。


「宇都宮という苗字は宇都宮家にしか許されていない。それについては少し気になるが……話は今度にさせてもらおう。とりあえずアドレスだけ交換して解散、この場はこの方がいいだろうさ。」


 わかりやすくさっきから不機嫌を態度に出しているグレンヴィル、それには賢司も少しビビっていたので……


「あ、ああ。それでいい。ただ宇都宮家についての情報はくれないか?」


「分かりましたよ賢司さん。宇都宮家の住所は送っときますね。今回は食べに行くのをこっちから誘って置いて勝手に無しにしてしまってすいません……今日はありがとうございました!」


 そう言うとマッカートニー兄弟はムスッとした顔のままカメラで写真を撮ってもらい、そのカメラからでてきたハンター免許を受け取ると面接室を出て行った。

 他の人もゾロゾロとそれに続いて行ったので賢司も写真を撮っ貰おうと思ったが、再び赤パーカーの少女に睨まれ、声をかけられてしまった。


「言っときますけど私はすぐにDに上がりますから。」


「……お前がどれだけ早く上がるかは知ったこっちゃないが、少なくとも俺はお前よりはやく上がるぞ。」


 互いに睨み合ったまま写真を撮ってもらい、免許を受け取って面接室を出ていった。

 やはりひどい顔ださっきのグレンヴィルくらいムスッとしている。

 こんなにいきなり敵意を向けられるのはゲーム内くらいだし、なぜかこちらもイライラしてしまう……

 それにコードネームの所も勝手に『千発千殺の二丁使い(トゥーハンド)』に変わっているが、自分で名乗る物でもないと思ったので上からペンを借りて黒の二丁使いに変えておいた。


「まぁ、とりあえずいくか。今の宇都宮家に……アル、ヨシュアから送られてきたとこまで案内してくれ。」


「リョーカイですよご主人! ……どうやら軍事区画に住んでいるようですね。そこまで遠くないですしいまから行きましょう!」


 外にでて再び帽子を付け直すと、時刻は既に夕方だったが賢司はアルペリアの言う通りにする事にした。

 もう疲れ果てていたが今の宇都宮家がどうなっているか、それは気がかりだし何か残してくれているかもしれない。

 そんな期待を胸に賢司は外に出るとチャリに跨り、全力でこぎ出した。


 アルの言う通りに右に曲がったり坂を登ったりしていると、アルが示した場所にあったのは賢司が見た事のある3〜5階建てのビルを横にした程の横幅の豪邸だ。

 装飾は華美ではないが、白一色の巨大な家は嫌でも目についてしまうだろう。


「歴史の教科書に載ってるホワイトハウスみたいだな……とりあえずインターホンを押してみるか。」


 賢司は不審者と間違われないようにする為に一旦帽子を外し、サングラスをコードのポケットの中にしまい、意を決してインターホンを押す。

 ピーンポーン

 外見とは裏腹に案外普通のインターホンに拍子抜けだ。

 少々の間の後に女性の声が聞こえてくる……


「……どなたですか?」


 それは賢司の事を全く知らないという事を示していた。

 ……当然千年後に賢司達の事が伝わっている道理はない。

 はァ……っとため息をつき、万が一の為に賢司はある事を聞いた。



「宇都宮 賢司、宇都宮 加蓮、宇都宮 源五郎。これらの人についてちょっと聞きたいことがあるんですがよろしいでしょうか?」


「……ちょっと待ってくださいね。」


 そうして少しの間の後に足音が近づいてドアがガチャっと開かれた。

 そこにいたのは見覚えのある黒髪のツインテール、さらにニコッと純真な笑みを浮かべている姿はどことなく千年前の妹を思い出させる。


「こんにちは、宇都宮 歌音(うつのみや かのん)です! うちのおじいちゃんに用事を伝えてみたら入っていいって言ってましたよ! というわけで着いてきてくださいね。」


 当然の事だがその言葉使いは丁寧だ。

 本気で期待していた訳ではないが、やはり別人物なのだろう。

 血は繋がっているかもしれないが。


 スタスタと歩く歌音の後ろをそのまま着いて言っているが、中はかなり掃除が行き届いていて、中まで白一面なのかと思ったが廊下を歩いている最中にガラスでできたドアからは広いが一般的なリビングや寝室が見えた。


「ご主人、いいんですか? 妹っぽい、少なくとも多分ご主人の妹さんの末裔だと思いますよ? 私の中に入っている妹さんの顔と類似点がかなり多いです。」


 賢司は少し考え込んだが、そのまま歌音の後ろに着いていき自分からは話さないスタンスを維持した。

 相手からしたら身元不明赤の他人Eランクの雑魚だしね。

 そうこうしているといかにも頑丈そうで大きな錠前がかかった部屋に着いた。


「ここがおじいさんがいつもすんでいる部屋ですよ。……ハッキリいってもうガッツリ認知症なので変なことしちゃってもスルーしてくださいね? もうずっと植物みたいに動かないで生活していますし。」


 鍵が錠前に差し込まれ、ギギィッという耳に響く音と共に重厚な扉が開かれた。


「……」


 そこには車椅子に座った老人が佇んでいた。

 その人の頭の毛は既になくしみやしわの量はかなりの数で、その姿はよぼよぼの100歳はとっくに過ぎているように見える。

 微動だにせずに目を閉じているので死んでいるように見えるが、そんな状態でも着ている軍服と腰にさげられた銃剣がついているやけに大きな2丁のハンドガンが対照的に写った。


「こんにちは。宇都宮賢司というものです。すみませんが宇都宮加蓮と宇都宮源五郎。これらの名前に聞き覚え等はございませんか?」


 何やら凄い人である事は聞いていたので、自分にできる最大限の敬語で話しかけた。

 だが相手はこちらの問いかけに対して目を開けたが、目を限界まで見開いてこちらを見るばかりで何も返事をしない。

 なにやらジロジロと細部を見極めようとしているような感じだ。


「んむ……」


 その老齢の男性はそのようにポツンと漏らすし、口をポッカリと開けてどこか遠くを見ている。


「ご主人、あのおじいさんはフリーズしちゃったんですかね?」


 さすかに失礼だろ……

 と思いこれ以上余計な事を言わせないため、アルペリアの端末の電源を切る。


「おじいちゃん?」


 歌音がそう声を掛ける事で彼もようやくこっちの世界に帰ってきたようだ。


「ぁぁ……すまんの、宇都宮解放戦線では『ザ・ヘッド』と名乗っていたのがわしじゃ。名前は……忘れた。さっき言ってた名前は……何だったかな……」


 だいぶ滑舌が悪かったが大体このような事を言うと再びそのまま固まってしまった。

 思い出して貰うために賢司達はそのまま暫くの間沈黙していると『ザ・ヘッド』は口を開いた。


「たしか……大切な人だったんだろう……お前が宇都宮賢司……なるほど、そんな気がするのう。なにか……わしが無理やり寿命を延ばして、植物のような人生を送ってでもしなければいけなかったなにかが……あった気がするんじゃが……」


 分からんな。

 ため息を零しながら肩を落とし、そう答えた。

 だが代わりになんかしらの頼みは聞いてくれるらしい。

 それを聞いて思いつく事は1つしかない。


「機会人形のエリンと牙狼を、直してはくれませんか。」


 真剣な表情で、端的に、最も望むことを口にして頭をしっかり下げた。

 図々しかっただろうか、相手の顔を恐る恐る確認してみると……再びフリーズしていた。

 ……怒ったのだろうか?


「おじいちゃん? 相手の人が怖がってますよ?」


 歌音の言葉で再起動しこちらに謝罪すると再び話し出した。

 それは思ってたよりは全然いい反応だ。


「んむ……エリンと牙狼……人型ロボットと4足歩行の犬型ロボットじゃろ。機械人形となると……人と変わらない様にする為に生体パーツとかが必要じゃな。昔はわしも修理出来た気がするんじゃが……今はそれも叶うまい。……それでも修理できる所なら教えよう。」


 そう言うと万年筆を取り出して何やら一筆したためるとそれをこちらに渡してきた。

 表面には『ザ・ヘッドの証明状』という見出しが大きく、達筆な文字で記されている。

 裏を確認してみると、これの持ち主宇都宮賢司を宇都宮家の正式な一員として『ザ・ヘッド』が認める。と書かれていた。

 歌音は不思議そうな顔をしているが、恐らくジーちゃんから顔とかが伝わっていたのだろうと納得し、懐に収めた。


「そこの隅っこにそれらの修理ができる工房の住所がかいてあるじゃろ……そこで修理しときなさい。値段は……それを見せれば半額で修理してくれるじゃろう。詳しい値段は分からんから1度持って行ってみるといい。」


「ありがとうございます!!」


 賢司は深々と、帽子を外して丁寧に頭を下げた。

 自分を家族と認め、ここまでしてくれるとは思わなかった。

 これもきっとじーちゃんのが千年後まで伝えてくれたからだろう。


「ではもうゆくのじゃ。お主はもう銃は一流じゃろ? 戦ってきなさい。だがやめなくなったらいつでも戻ってきなさい。……また、な。」


 それから『ザ・ヘッド』は見えなくなるまでずっと手を振り続けてくれた。

 彼の表情は笑ってはいたがどこか寂しいような、諦めたような表情をしていた……

 俺にはそれの意味は分からなかったが、賢司はこの場で問い詰めなかった事を後悔することになるが、それはまだ先の話だ……

次回予告


いやーどーもどーも! アルペリアでーす!それでは次の予告!


現在にも残っていた宇都宮家を訪れた事で少し不安等が和らいだご主人、その気持ちを胸に早速お買い物をしたら初の遺跡(賢司が生きてた時代の建造物)潜りをやってみるご主人! そこには蔓延るモンスターやロボット! 倒すご主人! 見つかるお宝()! そんなご主人に襲いかかる災難はまたもやあの赤パーカー女 朝倉 優奈! 彼女はなぜそんなに賢司を目の敵にするのか? 一体彼女は何をやらかすのか? 待て次回!


次話「はじめてのいせきもぐり」


次もご主人の貧弱マッスルに期待しててくださいね!






ハンターライセンス


(千発千殺)黒の二丁使い

名前 宇都宮(うつのみや) 賢司(けんじ)


近接 B(ベテラン)

射撃 S(怪物)

身体能力 E(一般人以下)

超能力 E (なし)


スキル

『黒の二丁使い』?????

『FPSの達人』 非常に状況把握能力や立ち回りに優れ、さらに無数もの戦いの経験がある。

コード『ウイッシュオブライフ』?????

『無汚染』汚染物質が遮断された状態でコールドスリープしていたため核の汚染が全くないが、代わりに身体能力が低下し、超能力がない。

『千発千殺』彼は躱されることや外すことはあっても急所を外れることはない。


持ち物

サブマシンガン『vz61(スコーピオン)』×2

装弾数30発、反動軽減等賢司がゲームで使っていたものをじーちゃんがなるべく再現したもの。

元々威力は低めのサブマシンガンな上、賢司が片手で扱えるようにしてあるため威力は低い。


44口径リボルバー『S&W M29』×2

賢司が持つ銃の中で最も高い威力を持つ銃。

が、その威力の高さ故に二丁拳銃として扱うにはリスクが高い。


オートマチックピストル『9mm拳銃』×2

スコーピオンのように連射はできないし、S&Wのように火力はないが、リボルバーではないので一々撃鉄を上げる必要がなく、連射力はある。


コンバットナイフ×2

FPSで使っていた普通のナイフ。


宇都宮家の証明状

これによって正真正銘宇都宮家である事が保証されるが、それによる効果は未知数である。


家族の手紙

家族達から唯一今に引き継がれるものである。


黒のカウボーイハット、サングラスとロングコート

賢司の戦場での正装である。


細いチェーン

ハンター協会からかっぱらって来たもの。

これで腕と銃を結ぶ事で手を離してもしたに落ちず、二丁拳銃でのリロードが可能になる。

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