第5話 試験結果!
大変遅れて申し訳ない……
持ち物は次回の前書きに書くと思います。
追記
しかもタイトル入れ忘れてました……本当にすいません
「ふぅ……いい汗かいたなぁ。ちょっと休ませてもらうか。」
周囲の人々が驚愕の表情をしているなか、その当事者の賢司はこの通りのんきに休んでいる。
大抵の人々が圧倒されその場から動けないでいるが、その中でも少し異色の長身で体もそこそこガッチリしていて、金髪の男にしてはかなり長めの髪をもつ青年だけがこっちへやってきた。
……よくよく見てみると試験の時に俺の事をイキったハリキリボーイだのなんだの好き勝手言っていたやつだ。
「イキったハリキリボーイになんか用かよ。」
「ンン~~確かに俺はそう呼んだが、そいつぁ誤解というものなんだよ賢司くん。」
指をチッチッチッとやりながらやけになれなれしく語りかけてくる。
正直馬鹿なんじゃないかこいつ。
「まぁさっきのは君の体力テストでしか判断しない愚図のフリをしてたのさ。まぁ能ある鷹は爪を隠すっていうしね~~まぁ当然俺はグガァ!」
「恥の上塗りはやめてくださいよ兄さん……ごめんなさい宇都宮さん。僕はヨシュア・マッカートニー。こちらが一応兄のグレンヴィル・マッカートニーです。」
後ろから短い棒の先にトゲトゲの鉄球がついた鈍器によってグレンヴィル?とやらの人物は倒された。
「死んだんじゃこれ……?」
「安心してくれたまえ! これくらい日常茶飯事だからね! ……まぁさっき侮ったのはすまなかった。体力テストの結果で決めつける見る目がない奴だったのはこっちさ……出来れば仲良くして欲しい、いかがかな?」
グレンヴィルは起き上がって急に真面目に喋りだし、こちらに握手するための右手を差し出してきた。
真面目に話すことが出来たのか、という驚愕の気持ちとそれでもなんかウザイという気持ちがあったが……流石に失礼だろう。
「まぁこれからで考えるってことで……よろしく、宇都宮 賢司だ。ヨシュア君もよろしくな。」
「はい! こちらこそよろしくお願いします!」
俺はその手を取ってマッカートニー兄弟と挨拶した。
なんやかんや言っても初めての人間の知り合いだ……少し涙が出そうだ。
が、その気持ちに浸る間もなく再びアナウンスが流れた。
「皆さーん! これにて試験は終了です。合格者のランク等は受付に貼り出しています! なお、宇都宮 賢司様、ヨシュア・マッカートニー様、グレンヴィル・マッカートニー様、朝倉 優奈様、ジルバ・マサチューセッツ様、工藤 明様は2階の面接室までお越しください!」
「ちょうど一緒に呼ばれたし、歩きながら話そう。よかったじゃないか賢司くん。この場でよばれるのは特別優秀だったりイレギュラーだったりする人だけ。つまりは俺もお前も少なくともD、多分Cランクは確定なわけだ。」
いつの間にか復活したマッカート二ー(兄)は元の調子で話しかけてきた。
その口調は少し早口で興奮しているようにも感じる。
「Cランクってそんなにすごいのか?」
「オイオイオイ、なにをしに来たんだ賢司くんは? 入れる場所や権限がCからドッと増えて収入も段違い。まぁ皆が憧れてるハンターらしいことができるのは最低でもCランク、ということさ。当然いきなりCになれるのは毎年1〜2人ってところなわけだ。」
「つまりご主人はゆーしゅーってことですよ!」
急に勢い良くスマホからアルペリアが映し出された。
ヨシュアとグレンヴィルは突如現れた小人のようなものにとても驚いたようで、少し目をパチクリしている。
「これはすごいですね……パッと見でもAIとこの機械が珍しい物だと分かりますよ。賢司さんのおじいちゃんから貰ったものですか?」
「あーー……ちがうよ。その辺で拾った。」
階段をカンッカンッと下りながら、とりあえずこの場はテキトーにはぐらかすことにした。
俺が思うじーちゃんは多分こいつらにとってひいが何十個もつくだろうしな。
「なんなんだね、その運は……まぁ、いい。あと今は時間がないから後回しだが、その苗字についても教えてくれたまえ、教えたくなかったのならば面接の後にひっそりと消えても文句は言わない。」
そうこうしている内に気づけばもう面接室、という標識がついたドアが見える……どうやら俺達が最後のようだ。
「お待たせしてすいません!」
ヨシュアはここに着くとすぐさま受験者達に頭を下げ始めた。
もう壁によっかかって目を閉じている兄とはかなり対照的だ……
「ご主人、ヨシュアくんって随分いい子ですよね〜」
「鉄球振り回すけどな。」
「ねぇ、そこの宇都宮さん。」
ヨシュアのいい子さとそれに反した恐ろしい武器について話していると、不意にリボルバーを腰に下げ、薄めの赤を基調としたパーカーを着ている少女がこちらに声をかけてきた。
「……射撃試験でそこそこいい成績とってたやつか、なんの用?」
「あなたも二丁拳銃使いなんでしょう? 今すぐやめてほしいわ……ただでさえ筋力がロクにないのに二丁拳銃をするなんて、ありえない。銃が可哀想よ。」
「……それもあるかもしれないけど、キャラが被ってて俺の方が銃を上手く使ってやれるから嫉妬してるんだろ?」
「そんなわけないでしょう!だいたい……」
「そこまでです。面接の準備が整いましたので、皆さん一人一人中に入って椅子にお座りください。」
「……分かりました。」
さっきまで俺にからんできた女……多分朝倉 優奈は急ぎ足でドアの中に入っていった。
「どう考えても怒ってますがご主人はなんかしたんですか?」
「あいつからだよ、俺は悪くない。射撃試験してからずっとガンつけてきたからね……ま、いい感情は持てるわけないよね。」
(それに……負ける気はしないしね、あっちもそう考えてるかもだけど。ちょっと楽しくなってきたなぁ。)
その後またゲームの中のように自分と2丁拳銃でハイレベルな争いができるかもしれない期待で一杯だった賢司も、急かされて中に入り横一列に並べられた椅子に座って面接官と正面から顔を合わせた。
そこは灰色の机と殺風景な景色で警察の取調室か何かのように賢司には思えて、少し緊張してきた……
そして面接官も長くて綺麗な黒髪が映える美しい大人の女性と言った感じだが、腰に刺された脇差と、女性が使うにはかなり大きいアサルトライフルが目につく。
…実力はきっと疑うまでもないだろう。
「皆様揃いましたね…ハンター協会会長の一 瞳という者です。もう待ちきれない人もいるでしょうからここら辺は省こうますね。」
「あぁ。さっさとしてくれ。」
俺達がここに来てから1回たりとも口を開かなかった男がついに口を開いた。
その表情は鼻頭まで巻かれた黒い布とパイレーツハットのような帽子のつばが反り返った帽子を深く被っているせいで分からないが、少々の怒気は感じさせられた。
「それじゃあジルバくんの総評から話しましょう……愛歌、他の人にも分かるようにプロジェクターで映してあげて。」
すると受付のお姉さんがリモコンを操作すると壁にジルバが俺が苦戦したあの巨人と戦っている映像が映し出された。
「……怪異は死ね。」
巨人が持っていた大剣のなぎ払いを危なげなく後ろに少しだけ飛んでかわし、手に持っていた銀の剣を横広の鞘に戻すとそれは合体し大剣となり、それを片手で振り回し巨人を一閃。
……それだけで巨人はパリンッという音をたてて消えて無くなった。
「全くもって素晴らしいですね、『怪異殺し』のジルバくん。今代の近接能力Sが君であることを否定する人はいません。それに力だけじゃなくて変形武器を扱う技術や回避力、人工的に得れる超能力は全て会得していし、射撃能力も低くはない。これらを加味して……君にはCランクハンターの階級を与えましょう!」
「……どうも。早速怪異を狩りに行きます。」
この試験での最高評価であるCランクという評価は気にもせず、ジルバと呼ばれる男は早速部屋を出ていってしまった。
「……全員の総評が終わるまでは残っていてほしんのだけれど……まぁいいでしょう。次、『三首龍』グレンヴィル・マッカートニー!」
次にさっきのマッカートニーのバカ兄の方が呼ばれたが、一切の返事も身動きもせず足を組んで椅子にすわっている。
……ヨシュアからの殺意に気づかないのか?
「ハァ……君はウツノミヤ高等防衛学校超能力科の優等生と聞いたんですが……反抗期が長すぎなのでは?とりあえずちゃっちゃと済ませましょうか。愛歌、次。」
次に映し出されたのはグレンヴィルが先程の巨人に右の手の平を向けている場面が映し出された。
「フンっ……火、氷、雷……喰らい尽くせ3頭の龍よ!」
中二病なポーズと中二病な構えから繰り出されたものは決して中二病で済まされるものでは無く炎、氷、雷でそれぞれ構成された三体の龍が巨人へと向かい、巨人を消し飛ばした。
「……おいお前すげぇな。どうやったら出来るようになるんだ?」
賢司はそう聞かずにはいられなかった。
核の汚染で変化した元動物である怪異、これはまだ分かる。
だが目の前で起きた現象は賢司が生きていた1000年前ですら大型の機械を用いなければならず、ましては龍の形になんてできるはずはないのだ。
「ン〜〜? やっぱり温室育ちか〜? 超能力は核汚染で細胞が変異すると発現する……らしいぞ。まぁ今生きてる奴は大体汚染されてるから才能あるやつはその内発現する。もしくは脳の改造か、それとも無理矢理強い汚染を受けるか……まぁお前には関係ない方がいい話さ。」
……どうやら変異したのは動物だけじゃないようだ。
「んん、続けますよ。この通り超能力はA+と言ってもいい出力と応用性、剣を使った近接戦闘もかなり出来ている。よってグレンヴィル・マッカートニーをCランクに任命し、その弟ヨシュア・マッカートニーも兄と同伴している時はCランクに任命する! この事に着いてのコメントは控えさせていただきます。」
グレンヴィルがCランクなのは自分の目から見ても納得だ。
ジルバもそうだが巨人に全く苦戦しない程の力は流石、と言ったところか。
しかしヨシュアについては唐突に映像無しで任命、しかも条件つき。
すごく気になるところだが……
「知りたければ後で聞いてくれたまえ。正直隠せない。まぁ隠す程のものでもないかもしれん……か?」
「いや聞かれても困るぞ……とりま分かったよ。」
「次、工藤明!」
「どうもどうも、いやぁ私がここに呼ばれるとは思いませんでしたよ。」
次の総評が始まった。
そしてその対象である工藤という男はこの中だと少し異色で、受験者は大体若い男が中心だったが彼は定年とまでは言わずともかなりいい年をしていて髪は白髪だ。
本当に彼も戦えるのだろうか……?
「あなたはフィジカルは朝倉優奈さんや宇都宮賢司程とまでは言わずとも低いです。しかしその冷静さと頭脳、ある程度の銃器や刃物の取り扱い、そしてなによりも超能力は素晴らしいですね……愛歌、次の映像。」
そして映し出された映像には花札を持ちながら巨人に立ち向かう異様な光景が映し出された。
しかしその壮年の男が花札から札を引き、地面に叩きつけると、そこからなんと菊の花が巨人に向かって伸びていった。
「グガァァァァッッ!!グガァ!」
切っても切っても伸びてくるそれを巨人は上手く突破出来ないようで、そうこうしているうちに工藤明が2枚目の札を引く。
「ふふふ、なかなか運がお悪いようだ。……貴方がね。」
そして引いた札をそのまま地面に叩きつけるとゴゴゴゴゴ、という音と共になんとそこからは巨人を圧倒的に凌駕する大きさの巨大な山が表れ、そして空は夜へと代わり、満月が出ていた。
「上がり、月見で一杯。」
そう工藤が宣言すると、突如頭上の月から光が溢れ出し、次の瞬間には巨人は消え去っていた……
「このように札によって様々なことができる上に『役』による効果はとても素晴らしいてすね。恐らく運も絡むんでしょうが……フィジカルを差し引いてもDランクとしては申し分ない、よって貴方をDランクハンターとして任命します!」
「いやぁこれはどうもどうも、こんな老いぼれを評価して頂いて感謝の極みですな。」
これでDランクなのか……と賢司は少し驚いた。
運と力が問題とはいえなんでもできることと切り札となる役は恐ろしい強さだろう。
これは自分はDランクかな?っと賢司は考えていた。
「では最後のトリの朝倉優奈さんと宇都宮賢司さん、貴方達は結構タイプが似ているので同時に発表させていただきます。」
自分の番に限って他の人と違う形式になってしまった。
しかもあのいけ好かない少女と共に、しかも似ているだと?
銃さばきは全然違うと思うんだがな……
朝倉の方も少しイラッと来ているようで眉をひそめている。
「2人共に銃の腕前は非常に素晴らしい! 特に宇都宮さんはSランクと言っても差し支えはないでしょう、そして朝倉さんもそこまでとは言わずともかなり腕前は高い、間違いなくAランク級です。」
少し緊張していたが内容はべた褒め、賢司は少し息を吐いて安堵し、自分の方がランクが高かったので少女にドヤ顔をしていた。
無視されたが。
「しかしながら2人ともフィジカルが弱すぎます。朝倉さんの方はまだかなりマシですが、これでは火力の高い銃は反動が押さえつけられなくてキツいでしょう……それでも2人とも近接戦闘の技術があるようなので、ごまかせるかも知れません。」
「そして、貴方達は無知すぎる。怪異についてだとか超能力、その他もろもろの基本知識があまりにない。どんな生活をしていたのでしょうか……しかし実力はある、この事を考えて……」
賢司は息を飲んだ。
確かに知識は今日ちょっと覚えた程度だ、果たしてどうなるだろうか……
「――二人ともEランクで一から知識をつけるのが妥当でしょう。」
「「……え?」」
――賢司の底辺ハンター生活がそこから始まってしまった。
次回予告(cv賢司)
ついに終わったハンター試験! 当然銃の天才の俺はCやDランクから始まると思ったが何の間違いやらEランクからになってしまった……
でもまぁ気を取り直してマッカートニー兄弟からなんと宇都宮一族についての話を聞かせてもらったんだ。
もしかして妹が残してくれたのか!?
賢司はそんな期待を持ちその人が住んでいる家を訪ねに行くが待っていたのは想像と違っていた……
次回「今に残るものは」
皆!ハンター(底辺)となった俺の活躍、期待しててくれよな!
※タイトルと内容は変更になる場合があります。




