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道化。
太宰治先生より、『人間失格』の一文引用。
自分でも何が書きたかったかよくわからないものでした。
道化の仮面、何の意味が。
偽の仮面を被って
ニヤニヤと笑って
人と話す
日常会話での
仮面の裏側
僕はあまり
楽しいなんて
思ってないよ
建前の台詞と
建前の笑顔
その笑顔
どこ製のものですか
飄々とした態度
掴み所のないキャラクター
まるで道化師
言ってしまえば人間失格
『恥の多い生涯を
送ってきました』
彼と同じ生き方を
僕はしていたらしい
道化師のような
一人踊るピエロ
役者は一人
ただ笑う
役者は一人
相手もいないまま
踊って
笑って
このキャラクターが
いつ壊れるかも分からない
今にも壊れてしまうだろう
それでもいい
道化の仮面で
偽れるなら
 




