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エッセイ集/『鬱』系集  作者: 東雲 流水
第一部(一回目の完結)
32/171

祈り、願い。

無理矢理にでも勝っていたいんだ。例えそれだけでしか勝てないとしても。

この祈りが届いていますか

この願いが伝わっていますか


届いていなくていい

伝わっていなくていい

自分の中に留めておくだけでいい


高望みをした男は

蝋の翼を燃やされた


それと同じように


高望みをしたら

自分の誇りを崩されるから


心の中に入れておくだけでいい

口に出したら消えてしまう

ギリギリ存在する祈りと願い


祈りは釘で打ち付けられ

願いは無残に斬られたけれど

それでもまだ

確かに残っているんだ


祈りと願い

心に留めている間は

自分が勝ち狼だと思えるんだ

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