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エッセイ集/『鬱』系集  作者: 東雲 流水
第二部(連載開始)
157/171

古傷。

あくまで比喩。

たまに抉られる傷がある

表面から深く入って

荒く削るように皮膚を

傷を抉っていく


彼らは何も知らない

僕がどう思っているのかを


僕は何も知らない

彼らがどう思っているのかを


ただ楽しんでいるようだ

人を蹴落とすのが人間

人間は嫌な生き物だ


心の隙間を埋めようと

治した傷に刃が入り

梃子(てこ)のように押し上げる

言葉の刃たち


嘲笑のような

あるいは卑下したような


忘れた頃に思い出す

忘れたいことと

忘れた恥を混ぜた

一緒くたにした汚い血


傷の深さよりも

人の悪意の深さを知る

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