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Re:放浪。
とある企画で出した詩なので、『Re』とつけました。深い意味はなく、区別するためだけのものです。
あてもなく繁華街
どこに行こうとも思わずに
ただ暇を潰そうとふらふらと
紺の傘は都会の色に紛れる
車の放つ水のカーテンが
悪意もなく歩道を濡らしていく
加速して生き急ぎ
そのまま周りが見えなくなる
ここはそんな場所
車も人もあまり変わらない
鉄か肉かの区別もない
ただ煩わしいだけの存在
そこから出ようともがいても
行くあてがなければ何もできず
毎日を怠惰に暮らしていく
来る日も町を歩く
都市の雑踏は変わらない
嫌な喧騒も
無意味な怒声も
全てが毎日同じで
変わり映えのしない日々