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エッセイ集/『鬱』系集  作者: 東雲 流水
第二部(連載開始)
143/171

足音。

ひたひたと裸足の音

リノリウムの教室の床を

ひたひたと僕をつける


靴下も履いていない

ぺたぺたとつけまわす

裸足の足音


授業中でも隣にいて

放課中でも後ろにいて

放課後でもついてくる


最近よく聞くようになった

不安と苛つきの足音

ぺたぺたと

時にべたべたと


足音は音を変えて

僕の近くを歩く


足音の主の顔を

僕は知らない


これから知ることもないし

知ろうとも思わないけれど

何故かそいつの表情は

なんとなく想像がつく


馬鹿らしい不安だ

安っぽい苛つきだ

そんな顔じゃないだろうか


しかしそれを確認する気はないし

確認しようとも思わない

しかし少なくとも今は

この足音と生きなくちゃいけない

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