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精神病。
まだ甘い。
もっと深く。
もっと深く。
元から病んでる少年は
はぐれ者だと自覚して
仮面を被って生きていた
弱さを隠して
だけど殺せず
たまに出てくる弱音は
少年の本音の裏返し
仮面の三日月型の口から
少年の嗚咽が聞こえる
必死に隠そうとしても
心は悲鳴を上げ続け
命を蝕む嗚咽は
心を強く締め上げる
歪んだ精神の持ち主は
歪みが直ることはなく
ただ捻くれた精神に
より歪んだ精神に
少年の仮面は割れない
弱音を吐くことが多い少年は
いつも仮面で隠していて
それすらも本音なのかと
疑う始末で
自分を見失い
いつしか少年には
違う人格が入っている