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斬刑。
言葉が切り刻んでくる
そんな妄想は間違っていない
被害妄想だと知っていながらも
何故そんなことを考えるのだろう
周りは叱られてもヘラヘラと
いつもああやってふざけられる
羨ましいなと
本の片隅から見える
言葉は目に見えずとも
怒りは空気をたぎらせて
振動は鼓膜ごと
脳髄を焼き切っていく
瞬間地面が揺らぐ
落ちていくような感覚
そして言葉が
体をかすめていく
言葉という攻撃を
かわせない兵士は
この教室には要らない
だったら僕は
どうすればいいのかな