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事故意識。
亡くなった感情を連れて
人間群衆をかき分けかき分け
縫い針のように細い腕
猫のようにしなやかな足
野ざらしにしておくにはもったいない
葉が揺れる
火が揺らめく
不条理を無視して
平気な顔で生きている自然
崩壊を願うのは僕だけか
まるで地獄
見るも無残なこの世界
無理心中と
滅亡がそこまで来ている
もっともっとと僕は急かす
やっと終わる
夕方のような空の色
夜の闇が世界を包む
楽になってしまえよ
理由なんてものはないさ
ルールなんて最初からなかったんだ
零落した正義を見てみろよ
ロジカルなんか通じないんだ
そんな意中だった