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対。
太陽が没落し
月が昇る
対になるもの同士
リーダー的存在
そんな彼が太陽ならば
僕は月ではない
月の周りで群れる
星々の一つだ
何万キロ離れた場所にある
たった一つの星の光だ
本当は群れたくない
手遅れなほどに
独りが好きなんだ
太陽のような光はなく
月のような影だけ持って
存在は星々のように
小さく小さく
光り瞬き
小さく小さく
対になる太陽よ
君がいなかったら
どれだけ僕は楽だろう
対になる月よ
君がいなかったら
どれだけ僕は悲しいだろう
どんな風に僕は
生まれてきていただろう