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エッセイ集/『鬱』系集  作者: 東雲 流水
第一部(一回目の完結)
101/171

苦痛。

痛みを叫んだ闇の中

光る星は夜空に消え

慟哭は反響していくが

誰にも気づかれぬまま

消えてゆく


大気が揺れて

視界がブレて


右手を顔に当ててみる

涙を流しているのだ


左手を顔に当ててみる

左の眼窩(がんか)に指が入るんだ


痛いんだ

どうしようもなく


届けと言わずに願ってみる

憎い憎いあいつらが

この俺の苦しみ全部

肩代わりしてくれよ


左の眼窩に指を入れ

深く手を入れ更に腕

深く深く虚空の中へ

痛みなんてどうでもいい


脳髄を焼くような痛みが

むしろ心地いい

眼窩の温かみが

生を実感させる


俺は此処に居る


気が付かぬ間に

口角は歪んでいく

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