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軽言。
記念すべき百話目。
軽々しく辛いと言う奴
軽々しく苦いと言う奴
その右目の光と
その左目の光と
辛い苦いの言葉は
最も似合わない
正直言って不愉快
軽々しく言う資格はない
その軽々しさというものは
もちろん人それぞれだが
そんなにヘラヘラ笑って
好き勝手に人生を唄って
大人数で弱者を落として
馬鹿になりきって
楽しそうにしている
そんな奴らにとっての
そんな言葉は
本気で辛かった奴らには
本気で苦かった奴らには
ただただ不愉快
お前らは理解できないんだよ
好きなこともやりたくなくなって
欲という欲もなくなって
全てがどうでもよくなって
自分の中に黒が溢れる気分
知らないだろう
こんなことを言っても
君はどうせ馬鹿にするんだろう
それでもいいんだが
ただ見ていて不愉快だ