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ヒサメ、雨。
ヒサメ(氷雨)ー冬の冷たい雨。みぞれ、ひょうのこと。
雲から落ちてきた雨は
一分半から十二分まで
命に差がある
人間も同じだ
事故で死ぬ人
病気で死ぬ人
老衰で死ぬ人
命の長さには差がある
どうすることもできない差がある
水蒸気は生まれる命
雨は死んでいく命
だけど
どうしてだろう
雨に打たれると
人間は生きていると実感する
死ぬ命
生きる命
相反する命同士
雨は
命を実感させてくれる
氷雨は冷たいのに
命は温かくなってくる
雨は命を実感させて
氷雨は命を温かくする
死ぬ命
生きる命
雨の死
人の生