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プロローグ

二人の人物のとある会話

「お、リヴァじゃんか。どうしたんだ？」

「……リヴァと呼ぶな、と以前言わなかったか？」

「ああすまん。で、どうした？　さっき本部に呼び出されてたのに関係あるのか、リヴァ？」

「……大有りだ。‘協会’への正式な依頼があって、『派遣』されることになった」

「派遣か……。にしては嫌そうだな。確か前に『派遣はいろいろな場所に行けるから好きだ』つってなかったっけ」

「相手が嫌、というか面倒だ」

「どこなんだ？」

「……呪術師の煉賀家」

「煉賀！？　そりゃまたすげぇとこじゃねえか。何がヤなんだよ」

「個人的に知り合いだからだ」

「……へぇ、それはご大層なことで」

「……それに、本当は探知能力が高い風陣が行くはずだったらしい」

「風陣術師か……。確か協会所属のは全員出払ってるな」

「その通り。だから風術が使える術師、しかも手が空いてるから、と僕が選ばれたんだそうだ。……嫌だとあれほど言ったのに」

「それはご愁傷さま。

じゃあオレも仕事だから、お互いがんばろうぜ」

「ああ、生きてたらまた会おう」

「誰が死ぬかっての！」

「アンタが、とは言っていない」

「リヴァ、それはお前が言っていいセリフじゃないぞ……」

「だからリヴァと呼ぶなと……」

「まあいいじゃん、これくらい。じゃな！」

「逃げるな！　……ちっ、逃げ足だけは速いな。……まあ、丁度いい……

因果の糸を、絶ちに行くとしよう」

　二人の人物が去ると、そこには静寂だけが残された。

気まぐれに更新します。よかったらお付きあい下さい。