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劣等超能学級  作者: 冬城レイ
第八章「転移装置編」

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第六十四話「思識大神」

「戦うのかい?」

「できればしたくないさ」

「だろうね。君はそういうと思った。では、交渉をしようか?」


光稲主神は笑いながら言った。


「交渉?なんのだ」

「簡単だよ。君の体の一部に入らせてもらいたい。もちろん、支配とかではなく、ただ、知識や()、能力を与えるだけだ」

「本当なんだな?」

「ああ。神は嘘をつかないさ」

「わかった」


「感謝する。では、この言葉を唱えてくれ。『光稲よ、我に宿れ。そして、知識、技、能力。光稲主神の力すべてをあたえたまえ』と」

「はいはい。『光稲よ、我に宿れ。そして、知識、技、能力。光稲主神の力すべてをあたえたまえ』」


ピカン…


「あああああああああああああ!!!」


何だこれは!?知らない知識、技、能力がすべて入ってくる!?


「はぁ…はぁ…」


頭が痛い。


いま頭に思い浮かぶのは、物質・物体転移の能力…?

えーとじゃあ、アレをここに。


ぽん。


「…ガチじゃん。こいつの能力他にももらったのか。ひとまずは帰ろう」


『まて。貴様を逃がすわけには行かない』

「!?だれだ!」


『余の名は、思識大神(ししきのおおかみ)である』


「思識大神?」


『貴様は先程、光稲の力や知識、技を授かっただろう?そいつは渡さない』


「なぜ?」


『それは、簡単なことだ。人間風情に神の知識、技、能力など、与えてたまるか』


思識大神は続けて言う。


『ましてや、人間に、この力を使いこなせるわけがないだろう?たとえ、使えたとしても、暴走するだけであろう』


それはそうだ。俺だって、いつかは暴走するかもしれない。

だが、俺には、仲間がいる。母、姉、妹、ルカ、天音。この仲間が付いている限り、暴走など起こしてたまるか。


「ふふっ。思識大神は心配性だな。俺には、仲間がいるさ。俺の仲間がいる限り、絶対に暴走などしない。いや、させない」


『人間風情に言われたくない。それに、暴走しないと言う、根拠が無いであろう?もし暴走してしまったら、地球の秩序が、乱れるではないか。そんな簡単な理由で、やすやすと返すわけにはいかない。貴様には、ここで死んでもらう』


「!?うわぁ!!!」


何だこの殺気は。


「おい。長距離転移チャージはいつ終わる!!」


『長距離転移は現在60%です。時間に換算すると、100%まで、あと、30分あまりでしょう』


遅い。30分も耐えられるか?でもやるしか無いんだ。


「情報表示」


【思識大神。能力――粛清】


この能力は一体…まぁ、考えてる暇はない。

この能力はコピーさせてもらう。


早速使うか。


「能力。粛清!!」


カコン―――ゴォォォォ!!!


『この人間風情め!この私の力を、盗むとは!!許さぬぞ!!!』


シュパン


思識大神は消えた。


「あ…あっけないな…」


『連絡。長距離転移チャージ完了。指定帰還位置に転移します』


「頼む」



■■■


【転移中】


『連絡。残り、2光年。予想到着時間、10分です』


そんな、連絡はどうでもいい。

今は、ただ…俺の脳内にひたすら流れる、無限の知識。

未知の技術の知識から、能力の仕組み、神の構成図まで、様々。

特に気になったのは、『瞬間移動装置』だ。

こんな、転移装置より遥かに早いらしい。

しかも、この銀河からも、出れる。しかも一瞬。

今のやつを使って、銀河を出ると、最低一年…いや十年か。

それが、この、頭に流れる知識を使えば、作れると…しかも、スマートウォッチくらいの大きさしかないものを。

コレは期待大だ。


『連絡。まもなく転移が完了します』


シュパ


「あ、帰ってきた。悠真。おかえり。どうだった?」

「まぁ、特には」


天音が来る。


「悠真。神から、謎技術を教えてもらったでしょ」

「!?」

「生き返ったら、過去眼の能力をもらったの」


ニコッと天音が笑う。


「その技術を試そうね」


渋々。


「わかったよ…」



そうして、最初の敵?だったものを、自分の一部にし、思識大神を倒したのであった。



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