↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銃眼のレーナ  作者: シノシノ
再び戦場へ
53/62

第五十二話

日が落ちて辺りが暗くなってくる。このタイミングで砲弾が作った穴へと隠れていた僕とセムは動き出す。辺りが確認するとゆっくりと音を出来るだけ立てないよう匍匐前進しながら出ていく。その際はライフルも背中に掛けず、スリリングを掴み引き摺るように引っ張りる。

セムにも同じ事をさせている。セムには音を立てれば敵からの機関銃が撃ってくるから気を付けるように…念入りに注意をした。話す時も近付いて出来る限り小声でとも。

砲弾で耕された地面は血か雨のせいでぬかるんで泥が全身を汚してくる。

暗いので周りの状況も見えず手の感覚で何があるのかを確認している。映画やアニメなどで木が燃えて光源となってるのを見ていたけど、現実はそう甘くなかった。唯一の光は雲から隠れていない時の月の光のみだ。

進むには安心するのだが、それは同時に危険を意味する。こっちが進むのに見えるなら、塹壕にいる敵兵士にも動いてる影かシルエットでバレる可能性がある。


「みんな死んでる」

「これが戦争なんだよ」


ボソッと呟くセムに現実を突き付けるように言うだけだった。

塹壕からある程度離れたけど、それでも敵の有効射程範囲だ。

倒れてる兵士の横を過ぎる時に体に触ると小さいうめき声が出た。まだ生きている。だが、どうしようもない。お腹を撃たれているのか手で抑えているだが、血が零れていく。

力のない僕とまだまだ新兵のセムとでは、気付かれず運べない。治療するにしても精々布を傷口当てて自分で抑えて貰うぐらいだ。

僕だって助けれるなら助けたい……でも今は塹壕へと帰る事が優先だ。月明かりが雲が隠してくれている。

苦々し思いながら進むと着いてきているセムがいない事に気が付いた……そしてお腹を撃たれていた兵士を引っ張るように脇を両手を落として引っ張っている姿だった。


「今すぐ伏せて、急いで」

「でも、まだ生きてる助けないと」


その心理は理解出来るのだが、空を見ると雲が開けて月明かりが地面を明るくしていく。それはセムの所も例外なく、引き摺っている姿を照らした。

そうして一瞬の出来る事だった。セムの頭が弾かれたように上向いたら後ろに倒れる。そして聞こえてくるのは一発の銃声が響いた。

僕はライフルを抱えて横に転がるように逃げた。直ぐに機関銃の弾が倒れたセムの周辺に当たっていく。うめき声を上げた兵士にも弾が当たり声も上げなかった。

一マガシン撃ち終わったのかそれ以上弾が飛んで来る事はない。

気を付けてセムの所に行き顔を見るときっと何があったかも理解出来てない顔していた。せてめ苦痛なく逝けた事を願いドックタグを回収して、再び匍匐前進しながら塹壕へと目指した。その時は僕がどんな表情してるかは自分でも分からなかった。

泥が服に纏まり体が重い。もう少しで味方がいる塹壕へと近付いたが、ここで気を付ける事がある。立ち上がって近付こうとすると味方から敵と思われて撃たれてしまう。

塹壕にもゆっくり近付き、土嚢に手を掛けると掴まれて引っ張られ塹壕に入った。

座り込んで顔を上げるとライフルを突き付けてられてるが、所持属部隊を告げるとライフルが下がった。ここでようやく安心して肉体的精神的疲労で意識が途切れた。、




ー???ー

占領された塹壕から大きく迂回しながらして味方と無事に合流できた。事情聴取されてようやく敵への過小評価ではなくなった。後方で部隊編成を行ったが俺の部隊は奪い返した塹壕で警戒に当たっている。土嚢にライフルを置きスコープから暗い戦場を覗いている。

月明かりが照らすのは負傷者した敵兵士を回収しようとしてる兵士が見えたので1秒と掛からず引き金を引いた。命中したのは確信したがその側で動くシルエットが見えたので機関銃手に辺りの掃射を命じた。逃げられただろうが、もしあのシルエットがあの少女ではない事を祈った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。