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銃眼のレーナ  作者: シノシノ
塹壕戦
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第三話

塹壕まで行軍していると見えてくるのがある。砲弾が爆発した穴、横に車の形した金属の骨組み。馬が引く荷車と荷は死体たち、そして疲れた様に座り込む兵士。映画やFPSで見た事がある光景だった。漂う死臭が鼻に入ると吐き気を覚えるけど、堪えるが耐えれない兵士がいた…きっと同じ新兵が吐いてるのが見えた。それに加えて古参の兵士は何事もないように世間話や下世話な事を話して平気そうだ。


「大丈夫か、シュトラ二等兵? ちょっとは休んでいいぞ」

「アンダーソン軍曹……大丈夫です」

「長いからアルベルでいい、戦場では短い方がいい」

「なら僕もレーナと呼んで下さい」


心配してくれるアルベルさん。ここまでの行軍で面倒みてくれるので年下の弟妹がいるのかな? まぁ、ロリコンさんではない事を祈ろう。


「なんで皆平気なんですか?」

「慣れなんだろうな。殺しに殺されそれが日常となり……あ~、感覚が狂ってくるんだ。だから今がマシで戦争がない日常は苦労するだろうな」


僕を見ながら優しく頭を撫でてくれるが、こんな子供ではないけどその言葉の重みを感じた。

歩いてると塹壕の入り口が見えてきた。警備の為か二人の兵士が立っている。その横を過ぎて歩いていると向かいから憔悴しきった兵士たちと擦れ違う。きっとずっと過酷な塹壕でいて疲れ切っているんだ。

ようやく自分が守る区画へとやってきたとは言ってもアルベルさんと一緒みたい。中隊と言っても各班事に別れている。予想通りに地面は二枚の細い板が敷いてあり、壁には板を張り付ける。ライフル構える土嚢が詰んであるがどこが詰み直した感じ、そして赤いシミが見えた。それは何かを考えないようにする。


「よぉ新人、吐かないなんて根性あるな」


堪えているのが見透かせてるのか、クマみたいなおっちゃんに声を掛けられた。大きいし筋肉も服の上からでも凄い。水冷式機関銃の設置作業している。


「南部の前線近くの町で育ったので、ある程度耐性あります」

「ほぉ、感心感心。俺は機関銃射手カラフ伍長だ。カラフでも素敵なおじさんと呼んでくれ」

「カラフさんと呼びますね」

「わっははは、そしてこいつが機関銃補助のミクー上等兵だ」


次に紹介されたのは機関銃補助の男性。こっちは数学教師って感じでニコニコと会釈されて僕も会釈返した。機関銃補助とは機関銃の弾を運ぶベルトを助ける役目で射手が死んだなら次に機関銃を撃つ人。


「今回の配置は可愛い子がいていいね。俺はクラサ上等兵、宜しくねレーナちゃん」

「ある程度距離開けて宜しくお願いします」

「手厳しいな~」


今度は肩まで髪を伸ばし…そのチャラそうな感じの男性。前世でも今世もこうゆう男性は苦手である。でも僕の肩を回して来ないだけ、好感抱ける……まぁ、近くに居たくないけど。

二人くらい挨拶されたがその一人は僕と同じ新兵でお互い頑張ろうと握手した。


「班の連中とは顔を合わせたようだな」

「アルベルさん、個性豊かな人ばかりでした」


乾いた笑いしか出ない僕にアルベルさんは苦笑していた。アルベルさんだけ別にいたのは理由があったのただ。


「皆なメシの時間だ」


本当は新人の担当なんだけど、アルベルさんが変わって取って来てくれたのだ。それにはみんなようやくかと思った。僕が到着したのは朝で行軍してお昼を少し過ぎたみたいでご飯を食べてなかった。

塹壕メシには興味あったけど、悲惨なのは覚悟の上。

だけど予想に反して豪華ではないが、前世で知った食事とは違う。

まず最初に野菜のスープ、日持ち優先の(まだマシ)黒パン、パリパリのウィンナー、デザートのリンゴ各一人一個ある。

予想外の塹壕メシに堪能してる僕ら新兵だが、古参からしては多分と言う表情を見てなかった。

銃眼のレーナ設定裏話

レーナ「今回も設定? 裏話? なります」

シノ「今回は設定できるかな?」

レーナ「今回は中隊となるけど人数はどうなるかな?」

シノ「中隊と言っても約200人程度、4個小隊って感じだね」

レーナ「って事は小隊は50人くらいだね」

シノ「設定上はね。でも時代差などあるからね。でも設定的にWW1を想定してるけど」

レーナ「想定は想定だね?」

シノ「黙秘で」


チャンチャン♪

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