プロローグ
長い間書いてませんでしたが、久しぶりです。まだ終わってない作品もありますが、頑張りたいです
草木生えない黒く湿った大地、そこの空気は重く糞尿と腐肉の異臭が漂う。
そして聞こえてくるのは怒涛と苦しみ助けの声、砲弾の爆発と銃声の音。爆発する度に巻き上がる土と煙。
大地に掘った塹壕の下は泥水が満ちて、そこを走る兵士たちで常に音が鳴っている。
そうここは戦場、お互い塹壕に立て籠り突撃して来ては銃を手に取り敵兵を銃口を向け撃ち殺す。または突撃しては仲間が戦友が大地に倒れてゆく。
昔、映画でこんな言葉を思い出す。
『戦争の終わりを知っているのは死んだ者だけである』
手記 レーナ・シュトラ
みんな転生は知っているだろうか?
僕は平成で生まれそして令和となるまでは生きていた。そしてFPSと言われるゲームでの戦争にハマっていた。腕前もよくスポンサーが就き、世界大会でも上位を誇っていた。
そんな僕にも相棒もいた。そいつとなら世界でチームトップランカーになれると思っていた。取材でも相棒とのチーム力の自慢もしていたが、それが仇となってしまった。
とある日に呼び出され会いに行ったら、その相棒に刺されてしまった。最初は理由が分からなかったが、途中から泣き出しながら謝ってくる。
「ごめん、こんな積もりじゃなかった。刺すつもりなかった。どうにかしてた」
そして悟った。取材で自慢気に話していたが、相棒に取ってはそれはコンプレックスであり劣等感があったのだと。
何度も謝りながら溢れてくる血を止めようと手を押してくるが、僕の事は僕自身が分かっている。これは助からないと。
溢れてくる血を止めようとしてる相棒の肩をポンポンと置いてやると顔を向けてくる。だから僕は声に出せないけど表情で示した。
(僕も気が付かなくてごめん)
そして相棒から溢れてくる涙を見ながら、意識が遠のいてゆく。出来るなら相棒にはこの先は辛くても幸せな事が起きて欲しいと願った。
死んだと思ったけど、そうはならなかった。
おぼろげながらゆっくりと記憶が戻るように転生していたようだ。それも魔法などファンタジーな世界ではなく……うん、第一次世界大戦が始まる前のような感じで。
その世界で3歳くらいで完全な記憶が戻った。くらいと言うのは正確な歳がわからない。両親は他界か僕を孤児院に置いていったみたいだ。だから、孤児院の院長さんが判断した。まぁ、孤児でスタートとかハードかも思うけど前世でも、孤児院みたいな所で育ったので…まぁ、その延長かと思った。
そこまでは良かった……そう良かったのだか。問題なのが、男の子としてでははく女の子として転生してしまったのだ。
容姿はまだ幼いが可愛い顔、灰色の髪にパッチリとした澄んだ青い瞳。自分でも言うのがあれだが…………将来的可愛く育つじゃない?
「レーナちゃん、今日も大人しくて可愛いわねぇ~」
そう言いながら頭を撫でてくるおばちゃんとお婆ちゃんと境の院長さん。因みに僕の名前は『レーナ・シュトラ』と言う。レーナは、僕が孤児院に預かった時つつまれてた布に『レ○○ナ』と縫っていたが、○の所が千切れていたので院長さんが『レーナ』と名着けた。
そしてシュトラは僕がいる孤児院の名前である。『シュトラ孤児院』で、ここの孤児たちは名字がシュトラと名乗るのだ。
僕がいる所は帝国と呼ばれる国で皇帝陛下を頂点にした軍事国家アルビオンで……自衛の力が強い国みたい。周辺国は国民の全財産は共有、みんな導くエリートが政治仕切るよと言う広大な土地の連邦国家ディーグ、イギリスみたいな感じの民主制国家ナイツ、まだ僕らに若干追い付いてない後進国ドメア、永久中立国であるスミオ。
アルビオンが中央なら上は海を挟んで友好国ナイツ、右下がスミオで右がドメアで左がディーグと言った具合にある。地図を見たら地球の欧州みたいな感じであった。
この説明で気が付いただろうが、ディーグは僕が知ってるなら旧ソ連の共産主義と一緒であった。元はアルビオンと同じ皇帝がいたが経済困難で共産主義の考えの人が立ち上がって、民衆の指示を得ながらクーデターをしてなった。
そんな世界に生まれ変わった僕であった。