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今生きているという憂鬱

作者: につき

死ねばいいという結論を

先延ばしにしている

今生きているという

ジムノペディ第一番の憂鬱


目を閉じてさえも

この世は素晴らしいのに

こんなにも下らないという

夜のガスパールの騒めき


そして

踝の内側の傷のように

あからさまな

色欲の喪失


弾かれている彼方への報復を

留めてしまった

グレーに染まった声色たちは

明日を滞納して悔やむことはない


発展したいのだ

あるいは回復したい

もうどうしようもなく

喉元を過ぎた熱さを


突然性にこそあるという

芸術という言い訳の仮想を

現実のものとせよ

抗いを受け入れよ


叶わぬことを死と呼んだ

彼らは正しい

それでいて

愚かであると衆知されている


これが

死ねばいいという結論を呼んだ

枕のない死体が

今生きているという憂鬱を

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