エイのために
普通の煮干しは塩をいれた熱湯で小イワシを煮てから干したものです。
でもエイは猫なので私はエイの為に塩を入れずに煮干しを作ってみました。
はっきり言って私(人間)が食べても害はありませんが不味い煮干しです。それをエイに一つあげたら
「おいしいね!もうひとつくれる?」
と言ってくれたので一時マルブルフの館の庭が煮干し臭くなってしまいました(どうせ魚臭くなったのだからと、同じ作り方でタラに似た魚の身を茹で干しにしてみたらそちらもエイは好んでくれました)。
館の皆さんにはご迷惑をかけましたが(次回からは煮干しを作っているところに特別注文することにしました)、そのおかげで他領に行ってもエイに魚をあげられます。
チーズは塩を入れないカッテージチーズをたまに作ってオヤツに与えます。無塩バターもほんの時たま。バターを作る際、塩を入れる前にほんのひとかけらもらって食べさせます。これはエイの大好物ですが与え過ぎは体に悪いから気をつけてます。
ヨーグルトも一週間に二度くらい、ティースプーン半分くらいをエサに混ぜてあげます。腸が整うかなって。
あと茹で卵の黄身と、林檎やカブをすりおろしたものやカブの葉やブロッコリーを茹でて刻んでエサに混ぜたり。
毛並みが短いせいか、エイは体を冷やしやすく、お腹の調子を崩しやすい子なんです。
携帯用懐炉とか考えた方が良いかしら?
難燃性の素材の代表格、石綿は使えないし、灰を使うのが無難かしら?
でも火傷や火災の不安もあるし…
「レティ、だっこして!」
甘えてくるエイを抱き上げると、エイは私の服とニットのカーディガンの間に入り込んでご機嫌。
…これ、抱っこなんでしょうか??
あ、お願い。爪立てないで!ニットに穴がぁ〜〜!これ気に入ってるカーディガンなの…
もう!
結局。私は内側にウサギの毛皮を張った、エイがすっぽり入るくらいのポシェット(ショルダーバッグ?)を作りました。
冬はこれにエイを入れて室内屋外を問わず歩き回ります。
暖かいし、エイもご機嫌です。
外出する時は私の身体の前にエイを入れたポシェットを持ってきてその上から上着を羽織ります。気分はカンガルー。エイのことが大好きだから良いんですけどね。
この中に入っている時のエイはおとなしいので、本の執筆とか魔法陣を書く時は助かっています。
春夏用には亜麻布で作ってみました。
マルブルフ領でもマイエルト領でも。そうしてアキテーヌン領でも。身内の皆から
「エイに甘い!甘過ぎる!」
と言われますけれど、猫を猫可愛がりしてどこが悪いの?と思ってます。
エイは私に引き取られる前まではあまり人と接することがなく、他の仔猫たちからいじめられていた(というか遊びのジャレ合いが出来ないくらい弱い)為に今でも他の猫を見ると怯えて逃げますし、人に対しても臆病です。
私が
「エイに悪いことしようとしてないよ。抱いたり撫でたりしたいだけよ。」
と、繰り返し言い聞かせて少しずつ他の人にも慣れてきましたけど。
「でも本当に嫌だったらポシェットの中に入っていても良いからね。」
ある日、そう言ったらポシェットの中から顔だけ出して様子を伺うことを覚えました。やれやれ。
可愛いから許してあげますけれど。
作者注
私の家にいる猫はすぐお腹をこわします。
それで基本キャットフードですが茶さじに四分の一くらいのプレーンヨーグルトやカブやリンゴのすりおろしをたまに与えています。
昔、外国の和食のお店で大根おろしの代わりにカブをおろして使っていると店の方から聞いたことがありました。大根が手に入らないので苦肉の策だそうです。随分前なので今はどうなのでしょうか。
同じアブラナ科だしカブなら一年中あるしということで与えています。それを今回のネタ元に使いました。




