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天衣無縫なお嬢様  作者: 眠熊猫
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初めてのクラス友達

薬草学の授業をともかく終えて。

次の授業を受ける為、魔法の実習棟に向かっている時に私は後ろから肩を軽く叩かれました。

「とても綺麗で素敵な魔法だったわ!」

「ありがとうございます。」

振り向くと、先ほどの教室で私の前にいた二人がいました。

「私はアリア、この子はシール。私とシールは一緒に、そうね半年くらい前にここに来たの。魔力が身体から溢れて自分がケガをしちゃったのよ。私もシールもまだ魔力の制御が難しくて。でもあなたは魔力の制御が上手いのね!私たちより年下っぽいのに。」

「レティ、と呼んでください。十歳と三ヶ月です。」

「なら私より二歳、シールより一歳年下だわ。よろしくね。」

「あの…レティさんはどうして上手に魔力の制御が出来るのですか?」

「それは…急ぎませんと授業に間に合いませんわ!次の授業の後、お昼休みにお話しませんか?」

「あ、嬉しいです。」

「シールと一緒に教えてもらってもいい?」

「もちろんです!」


魔法実習棟は本当に広い建物で、壁や天井は魔法を吸収する特殊な素材が使われているとか。

更に実習室には大きな魔石が置かれていて、担当のドール先生が魔力を注ぐとバリア?結界?が張られました。たまに起こる魔力による事故(魔力の爆発)の際に魔力を吸い取り無害にするものなのだそうです。


授業の始めは魔力の制御でした。

魔力が溢れそうな人たち(ほぼ全員)が自分自身の魔力を体内でぐるぐる循環させて外に出ないようにするという訓練です。

身体の一部に魔力が集まって滞ると、魔力がそこから体外に出ようとしてケガをしたり、体外に出た途端に魔力が爆発して傍にいる人を傷つけたりすることがあるのだそうです。

それで魔力を循環させて事故を防ぐという訓練なのですって。えっと。うーんと。


見学していた私が妙な表情になっていたのでしょう。

生徒たちを見回っていたドール先生がこちらに来ました。

「レティシアさん、何か?気分が悪くなりましたか?」

「いいえ、先生。…あの、制御出来ない魔力をわざと体外に出してはいけないのですか?自分で楽に制御出来る量に調節するのは…」

「は?」

「えーと。川の流れに手を浸して魔力を少しずつ流すとか、風に手を伸ばして魔力を少しずつ飛ばすとかして。少しずつなら水や風に溶けて広がるので事故になりませんし…」

「あなたはそうしていたのですか?」

「いいえ。私ではありません。村の友人に…」

「ふむ。やってみる価値はありそうです。」


ドール先生は生徒を魔法棟から校庭に連れ出して余分な魔力をそのまま、指先や手から風に乗せるように少しずつ飛ばしてみるようにと指導しました。

皆それぞれ充分に離れて言われた通りにします。

「本当に少しずつだぞ。あと、制御出来る分の魔力は体内に残しておくんだ。後で魔法を使う時に魔力不足を起こさないようにな。」

ドール先生が大きな声で何度か注意をしました。


しばらくして、魔法の実習をする為に実習棟に戻る指示が出ました。

実習棟に皆が入ると、ドール先生が質問しました。

「魔力の制御方法だが、今日初めてしてみたやり方と、いつものやり方、どちらが良かった?」

「楽なのは、初めてした方が楽でした。」

「ただ、残す魔力の調節が難しかったです。」

「風に魔力を少しずつ流すのが難しい…です。」

「初めに少し魔力を減らしてから循環させると楽かもしれないと思いました。」

最後の意見を言ったのはアリアでした。

ドール先生もアリアの意見に頷くと

「今度からは魔法実習の前に各自が校庭で魔力を制御しやすい量まで魔力を減らしてから実習棟に入るようにしよう。それから魔力の体内循環を各自行なう。その後、魔法の実習に入ることとする。それから、授業外でも魔力が溜まり過ぎたと感じたら各自魔力を飛ばすように。」


魔法の実習は、水魔法と風魔法でした。アリアとシールが私を誘ってくれて、一人が魔法を使い、二人で見守ることを交互にします。

危ない!と思ったら大きな声で先生を呼ぶこと。と言われましたが、そんなことは起きず。

指先ほどの水玉や手のひらに乗るほどの水玉を出しては消して。柔らかなそよ風を天井に向けて吹かせたりすることで実習の時間は終わりました。


授業が終わるとアリアが

「レティの魔力制御が上手なのは今日の訓練をしているせいなのね!」

と訊いたので

「まあ、そうなの。お昼に話すこと、なくなっちゃったわね。」

と返しました。そうしたらシールが

「でも、お昼一緒に食べましょう?その後もお話、したいんだけど…」

と言ってくれて。

「もちろんよ!どうぞよろしく。先輩方!」

と私が言うと二人から

「「レティ、名前で呼んで!」」

と言われてしまいました。


私の、初めてのクラスの友達です!


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