第1話転入生は運命を感じるが彼の方は・・・
誤字や文脈のおかしい所があるかもですが許してください。
朝5時半に起きた。いつもどうりでなんの変哲もない1日の始まりだ。いつもどうり朝食と弁当を昨日の残りで済ませて、制服に着替えた僕、田吹聡は両親が共働きで学校は県内一の進学校桜ノ宮高等学校で、今日から2年生になる。成績は学年トップ。運動神経もいい方だと思う。友達だって沢山いる。
だが、背が低いわりに脚が長い。幼い感じてを残した可愛いらしい顔つき。女装をすれば女に見えるだろう。そして俺は捻くれていた。いつも仮面を被って人と接している。この点でいえば僕は自分が嫌いだった。
いつもどうり午前7時半に、家を出るとハンカチが落ちていた。ピンク色で花の刺繍が入った明らかに女性の物だった。交番に届けようと思ったが交番に行くと学校を遅刻してしまうと思い、ハンカチをポケットに入れ、学校へと急いだ。
7時55分。ぎりぎり遅刻ではなかった。席につくとある人物がこっちにきた。聡の友達釘宮一馬だ。去年同じクラスにいた生徒で、今年も同じクラスになれた。その事を嬉しく思っているのは内緒だ。
「聡知ってるか。」
「知らない」
聡の答えはそれだけだった。普通の人には愛想よくするのだが、一馬だけには素の自分で話せるためかなり信頼しているといえる。
「相変わらず冷てえな~。まぁこれが俺を信頼している証だがら嬉しくもあるんだがな。話はもどるんだが今日転入生が来るらしいぞ。しかも美人。この学校に入って良かった~。」
聡は一馬のさっきの言葉に疑問をうかべるのだった。
「お前彼女いただろ。電車で運命を出会い(笑)をしたやつ。」
そう彼には彼女がいたのだ。
「別れてねえし。さっきちゃっかり運命否定しだだろ。」
「イヤーシテナイヨ。」
「そのカタコトで話すのやめろ。そうじゃなくてな、お前に彼女が出来たら面白いな~とおもったのは口が裂けても言えない。」
「おーい。口から出てるぞー」
「なに。これだけは言ってはいけなかったのに。あ、もう時間じゃねーか。また後でな。」
そう言って一馬は自分の席に戻ったのだった。一方の聡は先程言われていた転入生についてかんがえていた。(どんな奴なのだろうか。彼女とか言っていたし女なのだろう。まぁいつもどうり仮面をつけて話せばいいか。)そう考えに結論をづけて前を向いた。そうすると担任である山田凛子先生が来た。
「えー今日は転入生が来ている。平山、入って来てくれ。」
転入生が入ってきた瞬間花が満開に咲いたように思えた。
「柳南高校から来たました平山花奈です。好きな事は料理、特技は裁縫です。よろしくお願いします。」
「よろしく。」
そうと答えたのは聡と一馬だけだった。花奈が綺麗すぎてみているのだ。その事を見た山田先生は苦笑して声を出した。
「平山によろしくしてくれるのは2人だけか?」
その一言でクラス全員が我に帰って声を出した。
「よろしく」
かなり大きな声だった。(全員でそんな大きな声を出したら平山さんびっくりするだろ)と思った聡は花奈の方を見た。案の定びっくりしていたため聡はそっと溜息をつくのだった。
みんながしっかりと挨拶をしたのだが花奈はまだなにか言いたそうだったことに聡は気づいた。誰も気づいてないようだったので聡は声を掛けた。
「平山さん。まだ何かあるんだったら話して下さい。」
そう言うと花奈は体をくねくねして顔を赤らめながら話した。
「えっとですね。実は・・・」
彼女の言葉にクラス全員に緊張が走った。
「ハンカチを無くしてしまったんです。」
「・・・は?」
この言葉に聡以外の男子は全員首を傾げた。しかし女子達は
「何それヤバくない、早く探さないと。」
と慌てたのだった。
聡にはこの意味が分かる。女子校ではないここでは女性は清楚な感じを求められる。何故なら男子の前でみっともない格好をすると評判が悪くなり恋愛が難しくなるからだ。第一、ここは県有数の進学校だ。女子だって色々な事くらい考えている。このくらいの考えもできていないこのクラスの男子は馬鹿なのではと思ったのは内緒だ。
「それはどんなものなの?」
ある一人の女子が言った言葉だった。
「花の刺繍が入ったピンクのハンカチです。」
「やっぱ探しに行く?」「でも学校からは出ちゃいけないし」
こんな会話をしている中、椅子を引く音がした。聡だった。聡は花奈のほうに歩いて行って花奈の前までくるとあるものを取り出した。
「もしかしてこれではありませんか?」
それは今日の登校中に聡が拾った花の刺繍が入ったピンク色のハンカチだった。花奈は目を見開いて叫んだ。
「これです!」
「見つかって良かったですね。それと」
聡はハンカチを渡すと一歩後ろに下がった。
「ごめんなさい」
聡は頭を深々と下げて謝罪した。このことにクラス全員が疑問を抱いた。
「なんで貴方が謝るのですが?お礼すら言えてない私ならまだしも。」
(それも違うだろ!)とクラス全員が思ったがそんなツッコミを行う余裕はなかった。
「女性の所有物をポケットに入れただけでなくその場から持ち去ることは男性としてやるべき事ではありません。普通なら交番に持って行くべきだったのに。本当に申し訳ございませんでした。」
この言葉を否定しようとしたが誰一人として出来なかった。何故なら正論だからだ。落ちているものを持って行くのは窃盗だ。ましてや女性の物を持って行ったのだから他意があるとかんがえられてもおかしくはない。
微妙な雰囲気になったクラスの中で聡はもう一度優しく微笑みながら口を開いた。
「でも見つかって良かってたですね。今の世の中は物騒ですから。」
この言葉に花奈は心を打たれた。
「はい。ありがとうございました。」
花奈の心は聡でいっぱいだった。それが恋なのか花奈にはよく分からなかったがこの人の出会いは決まっていた。言うならば運命なのではないかと感じた。
1週間に1本成功した。火曜日?に異世界の方を投稿すると思うので是非見て下さい。