救出作戦
ー4.10.AM11:07ー
北東防壁壁外-
作戦は正面を俺ー勝山曹長及び3名、左翼を奥田軍曹及び3名が、右翼を田中伍長及び3名でそれぞれ班を構成し行う。左右が十字砲火で敵目標群を殲滅。正面の俺たちが少女を保護するという内容だ。
「各自!ターゲット(少女)は壁より500mの廃墟街に入った。死角より奴らの襲撃や同士撃ちに注意しろ!くれぐれもターゲットへの誤射はするな!行けっ行けっ行けっ!」
「「了解!」」
壁門を速やかに出て、それぞれが持ち場に着き、ターゲット救出に向けて前進を開始した。
ー4.10.AM11:20ー
廃墟街-
ー勝山曹長サイドー
準備に時間が掛かってしまい、発見から数十分経ってしまったが少女は無事だろうか?
奴らも既にここに到達してしまってるだろう。それにしてもこの廃墟街、昼間なのにとても薄暗く、建物が密集し、死角が多くなっている。左右翼の連中は無事にポイントにたどり着ければ良いのだが…
タッタッタッタッタン!
射撃音のする方向を見ると左翼担当の奥田組が先にポイントに到達し、奴らの掃討を開始していた。
ー同時刻ー
ー奥田軍曹サイドー
「福田さん、ここにミニミセット!」
「了解っす!」
福田がセッティングしているのは“ミニミ軽機関銃”である。元々は旧自衛隊の銃で防衛隊では分隊ごとに1丁という感じに配備されている。
「・・・セット完了!」
「よし、では福田さん制圧射撃お願いします!目標群は11時の方向」
「了解!fire!!」
タッタッタッタッタン!
タッタン!タタタタタタン!
ミニミ軽機関銃が勢い良く連続で火を噴き、複数の視認できる奴らを葬った。しかし、やたら数が多く、弾幕に対してあまり数が減らない。
タタタタタタン!
時同じくして田中伍長率いる班もポイントにたどり着き、小銃や機関銃で射撃を開始していった。
ー左翼・奥田軍曹サイドー
「ちくしょー!数が多すぎる!弾がいくらあっても足りない!」
奴らの多さに福田が音を上げる。
「福田さん!そんなこと言ってないで撃って撃って撃ちまくるわよ!」
奥田が声を張り上げ小銃の狙いを定め確実に射撃する。
機関銃で弾幕を張っているはずなのに奴らは圧倒的な数でヂリヂリと接近しつつあった。
カチッカチッ
「仁科!弾!弾切れだ!」
福田の持つミニミの弾が切れたため補給係の仁科二等兵に声を掛ける。
「了、了解です!」
仁科はすぐに反応し弾を渡し、福田はそれを装填する。
ガチャガチャガシャーン…
タタタタタタン!タタタタタタン!
弾幕の嵐を再開した機関銃でいくら倒しても倒してもどこからか奴らは湧いているようだ。あいにく装備も中途半端の状態で出てきたため、残り弾数に心許なかった。奥田班は敵が無限に出てくるような錯覚に陥っていった…。
ー右翼、田中伍長サイドー
「右前方、複数のターゲット的射」
「了解」
タンタンタンタンタン!
一方の田中班では一応十字砲火という形を採りつつも敵に居場所を探らさせないように撃ってはやや移動、撃ってはやや移動を繰り返して敵を単発で確実に仕留めていた。
「田中伍長。流石にこれはアカンちゃいます?隊長の命令とはちゃいますが…」
「構わない。こちらはこちらで敵を的確に倒して数を減らしているのだから。問題ないだろう?」
「し、しかし、奥田班の方に奴らが集まりすぎでは…?」
「それこそ問題大ありだ。我々は隊長にここを任されたのだから」
そう言って田中は向こうの奥田班を一瞥したあと、すぐにポイントをやや移動して射撃を再開した。田中の中では危険冒すことよりより安全に自身が生還出来るようにこっそり算段を企てていた。
ー正面、勝山曹長サイドー
見たところ左右の班は上手く奴らは引き付けているようだった。その隙に俺は愛銃のAK74Mを手に、2人の部下と共に少女が居るであろう廃墟街の一角の家屋に突入した。
木造2階建ての中は思ったよりもでかかった。声を出して救出に来たことを知らせようと思いつつも下手に声を出すと奴らを誘き出しかねないため、1部屋毎に手分けしてクリアリングしていった。
4カ所目の部屋を覗いたときだった。
ダンダン!
「ば、化け物!至急応援を!」
「待っていろ!すぐに行く!」
向こうの部屋に入った部下の1人が発砲して助けを求めていた。俺は答え急いで部下を手助けに向かった。俺が部屋に到達する直前、
「い、嫌だ。た、助けでぇぐれっ」
ザッシュ!
何か嫌な音がして物凄くマズいと俺自身の警鐘が鳴った。
『この先、入るな』と。
しかし、部下がやられたとするなら上司としては放っておけず、部屋に入った。
「?!なんだ?!」
部屋に入った俺を出迎えたのは頭部の切断された部下の遺体と大きな三角頭巾を被って大鉈を持った大男だった。2mはある大鉈で部下を殺したのだろうと推測した。
俺は未知の存在に一瞬怖気付いたが、変わり果てた部下をみて一気に憤慨し、大男に5.45mmの鉛弾の雨を浴びせた。
ダダダダダダダダダッ!
「この化け物がぁ!」
しかし、大男にいくら撃っても弾を弾かれているようだった。
「…ならこれでどうだ!」
とばかりに腰にぶら下げてたありったけの手榴弾を投げつけ退避した。
ドッカン!ガラガラガラ
物陰から様子をうかがってみると…
大男は見事に胴体を残して絶命していた。部下の遺体は爆発の直前、爆風の避けれる場所に投げたため、損傷は少なかった。俺は死亡した部下のタグを外し、大男の胴体を見てみると、肩のところにシリアルナンバーのようなものがあった。
「made in outside. ID:G002?どっかで見たことあるような…」
こんなもの読んでる暇はないと切り上げ、少女の救出をもう1人の部下と合流し、再開した。
少女を最後の奥の部屋の隅で発見した。年は15歳ぐらいのロングの白髪の白人の少女だった。
「大丈夫かな?助けに来たからね。名前はなんていうのかな?」
笑顔で俺はそう言うと、
「ありがとうございます…。名前は…分かりません。覚えてません」
少女はそう答えた。記憶喪失か…と俺はめんどくささを感じつつも次はどうすべきか小考した。
登場させてほしいという兵器がありましたらぜひご意見をお待ちしております。




