「日本寒過ぎ」(ショートショート)
姉 「てかさー、前からずっと思ってたんだけどさー」
妹 「んー」
姉 「日本て寒過ぎじゃなーい?」
妹 「んー、そうかなー」
姉 「寒いって、寒いっしょ。ちょー寒いっしょ。
てかアンタ寒くないワケ?」
妹 「んー、どうかなー」
姉 「・・・え、ちょ、やだ待って、だって日本って、
宮崎とか鹿児島でも雪が降るんだよー?」
妹 「んー」
姉 「鹿児島とか、九州の一番、南端じゃん!」
妹 「んー、そうだねー」
姉 「九州最南端の県で雪なんか降られた日にゃ、え?
もうどこ行ったらいいワケー?」
妹 「んー、じゃ、沖縄とかはー?」
姉 「・・・ん、沖縄いいよ、熱かったよ。てか熱過ぎ。
あそこ逆に熱過ぎ」
妹 「ん、夏は確かに熱かったね」
姉 「でしょでしょ。せっかくバカンスに行ったのにあんまり熱過ぎて、
私、結局ずっとクーラーの掛かった部屋の中だったし」
妹 「あはははー!意味ないじゃん」
姉 「ったく、冗談じゃないワケ、ここはドバイか!ここはドバイか!
って、行った事ないけど」
妹 「ん、ないよねー、ドバイとか、行ってみたいよねー」
姉 「でしょ?でしょ?ドバイとか凄いよ?
ビル建ってるよ。スッゲー、ちょー高いビルが」
妹 「ドバイタワーでしょ?1000メートルだっけ?」
姉 「違うよ、1000メートルもないよ。確か800何十メートルとかだよ」
妹 「えー、そーなんだー。けどじゃ、まだ1000メートルとかないんだー。
結構意外だねー」
姉 「結構意外だよね。1000メートルとかってさ、1キロでしょ?
1キロとか、そんなもんなんだ」
妹 「日本で一番高い建物がスカイツリーの600何メートルとかだっけ?」
姉 「アレ、結構高さでも世界で二番目らしいよ、ドバイの次に高いらしいよ」
妹 「えー、そーなんだ、すごいねー」
姉 「んー、でも私あの、ねじれた感じが好きじゃないんだよね」
妹 「確かに、見てると何か、“ん~?”って感じになっちゃうよね」
姉 「それに私・・・、あれ、ネットでアサヒの○コ・ビルと一緒に
写ってる写真見付けて、
もー、大ウケだったんですけどーwwwww」
妹 「だ、ダメだよそんな事言っちゃー・・・www」
姉 「wwwwwww」
妹
妹 「・・・えー、でもそうなんだ。あれ世界で二番目なんだ」
姉 「そーだよ、でもやっぱりドバイのが凄いよ。今度また新しいのが建つんだよ。
しかもそれ、チョー凄いよ。
それもー、2000何百メートルとかになるらしいよ」
妹 「えー!2000メートルとか、もう一気に倍以上じゃーん!」
姉 「そーだよ、ヤバイよ。てか日本ヤバくない?」
妹 「んー、でもやっぱり、ドバイはお金を持っているからじゃない?」
姉 「あー・・・、それ何か、ハリウッド映画と日本映画の違いみたいな?」
妹 「そーそー」
姉 「武田鉄也がテレビで言ってたわ。
自分はジュラシック・パークで恐竜が何歩か歩く程度の、
そのくらいの予算で一本の映画を作ってるんだって・・・」
妹 「すごい差だよねー、悲しい差だよー・・・w」
姉 「日本もやっぱ、ドドーンと行きたいよね」
妹 「そーだねー」
姉 「けど昔スクエアがさー、100何十億も掛けて作ったCG映画が大コケで、
その話し自体はもう、ネタとして爆笑なんだけどさー」
妹 「んー・・・w」
姉 「けどそれもやっぱ、“夢”じゃなーい?」
妹 「んー、そだねー」
姉 「猪木がアリ呼んだのもさー、結局最後はスッゲー借金が残ったらしいけど、
けどもう今そんな、
自分でデカイ借金抱えてまでやる人なんて、いないじゃん?」
妹 「んー、そーだねー」
姉 「で、何の話ししてたんだっけ?」