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こりゃたまげた…!

 爆音を聞きつけ駆けつけた三人。

「こ、幸太郎!?」

 瑞穂は声をひっくり返しながら激しく揺さぶる。沙月はおたおたして結局何もしない。浩司はまたかといった顔で突っ立っている。


「何だ今のは…?」

 淳司は灰色の粉じんの中、咳をしながら起き上る。ふと夢で見た断片的な言葉を思い出す。

「ロッド、魔法…。」

 彼のRPGの知識から考えると、この棒がロッドなら今のは魔法かもしれない。

(俺は魔法を…?)

 知らないうちに覚え、無意識のうちに使っていたことになる。それと一つ気になることがあった。何か空気がいつもと違う。何なのだろうか。

「キャー。誰かー!」

 沙月が必死に叫ぶ声が聞こえる。彼が急いで部屋を出ると沙月の前に異様な形をした生き物がいた。

「姉貴。大丈夫か?他は?」

「あ、あ<>>*>*+*{△○□」

 沙月はパニックを起こしていて何を言っているのか分からない。後ろを振り返ると瑞穂が幸太郎を膝枕した状態で怯えていた。浩司は壁にへばりついて恐怖のあまり声が出ないといったところだ。

「淳司逃げて。」

 瑞穂は平常心を保ったフリしていった。異様な生き物は淳司をめがけて攻撃してくる。それを棒で受け止め攻撃の隙をついて思い切り棒を叩き込む。カーボン製の棒は軽く丈夫で、意外に耐久力があった。そして、棒の先の玉は強い光を放ち爆発を起こした。その衝撃で彼は後ろにはじけ飛ぶ。彼の意識もはじけ飛んだ。


「ちょっと、いきなり使うにも程があるでしょ?」

 いきなり例の女性から叱責を受ける。

「俺は魔法を使ったんですよね?」

 彼は質問した。会話が成り立ってないことは重々承知で。

「当たり前よ。ロッドをむやみに振り回したらそうなるって。それにロッドで物をたたくな!さっきから全部暴発してるのよ!」

 この口ぶりからしていかにもご立腹のようだ。

「すいません。全然知りませんでした。」

 彼は平謝りだった。それにボケをかまされるとは思ってなかった。

「だって、あたしなんも言ってないもん。」

「そこでボケかますか!」

「それもあんたの眠りが深いせいだからね!」

 女性はツンデレ口調で開き直る。

(ケッ、見えてたら暴発させてやるのに…!)

 しかし彼は暗闇の中。その女性は見えていなかった。さっきもそうだったが声しか聞こえない。

「でも、悔しいけどあなたの魔力はかなり高いわ。あんたは戦いなさい!」

 女性は忌々しそうな声で言う。その声で「戦え」とか言われると非常に気がめいる。

(マジか…。)

ありがとうございます

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