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オープニング
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「ん?なんだこれ?」
この言葉が彼の運命を変えた。彼の足もとに落ちていたのは長い棒だった。パッと見た感じで一メートルはあった。彼はその棒を拾い上げた。紫の塗装されたカーボン製の棒で、先には赤い玉のようなものが光る。何を思ったか彼はその棒を持って帰った。
家に帰ると封筒があった。封筒の中には手紙が入っていた。
「何だ。」
彼はその手紙を捨てた。町内会のイベントの告知だった。町内会の仮装大会の案内だった。彼はそんな仮想大会に興味を持ち合わせてなかった。それよりもこの棒だった。
「ああ、淳司。帰ってきてたんだ。何、その棒?」
奥から話しかけてきたのは彼の母親だった。
「あ、拾ったんだ。」
「ふーん。」
(反応薄いな…。)
彼は自室に入りエナメルバッグをがさつに床に下し、ベッドに倒れこんだ。あの棒は持ったままだ。
ありがとうございました