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【完結】不遇職の盾職人が神と崇められるまで~魔盾(まじゅん)は異世界のゲームチェンジャーとなる~  作者: テツみン
第二章 盾職人は異世界の起業家となる

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第46話 朝礼となる

 翌日、作業を始める前に全員を集めた。


「えー、今日から毎朝、朝礼を行うことにしたいと思います」

「ちょうれい?」


 全員、「なんのこと?」という顔を見せる。まあ、そうだろうな。


「それ、オイシイのか?」

 タバサさん、ベタな返し、ありがとう。


「連絡事項やその日やること、昨日までの進捗(しんちょく)状況の確認をこの時間で行います」


 前の世界でやっていたことの受け売りなのだけど、こうして人数が増えてくると、こういったコミュケーションは大事なんだとわかってきた。


「それでさっそくだけど、本日より《《三人》》が新たに工房の仲間となりました。一人ずつ自己紹介してもらいます」


 まずは、ディーノさんから――


「ディーノ・クリオーネです。召喚人(しょうかんびと)の魔導士です。今日からアリシアさんと一緒に魔石へ魔法を封じ込める仕事をさせていただきます。よろしくお願いします」


 頭を下げるディーノさん。ボクが「ほら、拍手」と催促すると、全員が手を叩いた。


「それにしても、この職場はキレイな女性がたくさんいて、とても嬉しいです!」


 そう言って、タバサへ向けてウインクする。


「ヒロト、オレ、コイツ、キライ」


 タバサがあからさまに嫌な顔を見せる。コラコラ、いきなり職場の雰囲気を破壊しないでくれ。


「おお! これは手厳しい! どうかそう言わず、お互いの理解を深めてまいりましょう! ベリーショートのお嬢さん?」


 ディーノさんも強い――


 タバサはそっぽを向くと「けっ!」と声にする。

 うーん。この二人、できるだけ近づけないようにしよう――


 二人目――


「メルダと申します。先月まで帝国にいました。こちらでは、発注と会計の仕事をさせていただきます。よろしくお願いします」


 淡々とあいさつする赤毛の女の子。こういった場もなれているという感じだ。


「おお! こちらのレディもお美しい!」とディーノは声を張り上げる。


 この人、女性がいたら、褒めないと気がすまないのだろうか?


「ですが――」


 ぼそっとつぶやいたあと、ディーノさんはメルダさんの耳元まで顔を近づけ、なにかささやいたような気がした。

 すると、メルダさんの顔色が見る見る青ざめていく。


「メルダさん? どうかしました?」


 アリシアが心配して声をかけるのだけど、メルダさんは「だ、大丈夫です」と応えるだけだった。


 そして、《《三人目》》は――

 


「は、初めまして! マリー・アウグストといいます! ここの家事をするように承ってきました! ど、どうぞ、よろしくお願いします!」


 大きな声であいさつした、この女の子。長い黒髪のツインテール。そして、メイド服という容姿。

 執事長に頼んでいた工房の雑務をお願いする使用人の件なのだが、今朝、いきなり彼女がやってきたのである。


「はい。ということで、今日からこの三人が仲間に加わりました。もう一度、拍手!」


 パチパチと手をたたく音が工房に響く。


 それから、本日の製造予定と出荷予定を説明して、朝礼はお開きとなった。


「ふう――」とため息をつく。

「ヒロトさん、お疲れさまです」


 アリシアが笑顔で声をかけてくれるだけで、ずいぶんと気が楽になる。


「組織を束ねるって、大変なんだと改めて感じたよ」とボクは苦笑いした。


「えーと、お頭(かしら)――と呼べばいいですか?」


 メルダさんがそう声をかけてくる。


「ヒロトでいいよ。何?」

「それではヒロトさん。私は何をやれば――」


 ああ、そうだった――と思い出す。


「メルダさんには発注のやりかたと帳簿の付け方をボクから教えるので、このまま、ついてきてもらえますか?」

「はい、わかりました」


 よし――と、ボクはうなずく。


「ディーノさんはアリシアにお願いしていいかな?」

「はい、わかりました!」


「それと、マリーさんは……」


 メイド服の少女を探すのだが見当たらない。


「マリーさんなら、ダイニングの掃除を頼みました。それで、よかったでしょうか?」


 アリシアがそう応える。


「うん、ありがとう。申し訳ないけど、彼女への指示もお願いしていいかな?」

「はい、大丈夫ですよ」とアリシアはニッコリする。


 うーん。やっぱり、アリシアってすごいなあ。


「なあ、オレは何をすればいい?」とタバサ。


「オマエは新入りじゃないだろ! さっさといつもの仕事をしろ!」

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