短編の間特別編#3- 作家の仕事
掲載日:2026/02/20
この文に価値を付けること
それすなわち、幸せにあらず
「幸せ」とは、金に土を被せることである。
そして、「幸せな人」とは、その土の上を歩ける人のことである。
私に歯向かう君はこう言うだろう。
「そんな貴重な金に土を被せるなど、ましてやその上を歩く?」
君は自身より金に価値を見出していることだろう。
ここで勘のいい君は、これを「金を隠す」ことと変換したのではないか。
そんなぽっと出の付加価値を崇める行為など、本当に幸せと言えるだろうか。
金庫に隠す君の価値など上がらない。
「辛さ」とは、金に蓋をすることである。
言えば「金庫」は、辛さの象徴ともいえる。
価値を自ら閉ざす者に価値など生まれない。
生きるために必要だが、「幸せ」には不必要である。
「辛」に「一」を足すと…、「一」が何であるか私には分からない。
「豊かさ」とは、自分に数多の自分を飼うことである。
理想郷を手に入れた君は、決して豊かとは言えない。
自らに無限大の価値観を見出す。これが「豊かさ」である。
最後に一つ、「自らの答えを出す」こと、これが作家の仕事である。




