ステータス
探索者登録を終えた和真は、早速、新宿にある初心者向けのEランクの常設ダンジョン─
通称『初心者ダンジョン』に来ていた。
ダンジョンに入るとステータスが手に入り探索者としての力を手に入れることが出来る。
( 今日はステータスだけ軽く確認して軽く探索して帰ろうかな )
探索を進めたい気持ちがあるが初日に慣れないダンジョンで無理をして死んでしまった! なんてことになったら家族に悲しませることになってしまう。
初日は無理のしない範囲で探索して次の機会にちゃんと探索しに来ることにした。
( あー楽しみだな! )
和真は、動き易い格好にスポーツシューズ腰には、奮発して買った、2万程のショートソードを携帯している。
常設ダンジョンの入口には受付があり、ダンジョン入場する時は、受付の人に探索パスポートを見せる必要がある。
「あの、ダンジョン探索に来たんですけど」
すると受付の若いお兄さんはにこやかに対応してくれた。
「ダンジョン探索ですね。 ダンジョンパスポートご提示お願い致します」
受付のお兄さんにダンジョンパスポートを手渡した。
「はい、確認出来ました。今日が初めての探索の方ですね! 無理せず頑張ってきてください。」
「ありがとうございます! 頑張ります!」
探索者パスポートには、QRコードがあり読み取りダンジョン履歴を調べ何処のダンジョンに入ったことあるかななど調べることができる。
パスポートを返して貰いお兄さんに見送られながら早速ダンジョンに入った。
そして――
目の前に広がるのは、レンガで出来た壁などがありいかにもダンジョンという感じの景色が広がっていた。
(凄い!これがダンジョンか動画で見た事あったけど映像で観るのと実際見るのでは全然違う)
和真は、初めてのダンジョンに感動していた。
するとピコッという電子音のような音がが聞こえてきた。
視線を落とすと、透明な板のようなステータスウィンドが目の前に浮かんでいた。
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名前 : 東堂 和真
年齢 :18 性別:男
Lv: 1
称号: なし
HP:120
MP:30
攻撃力: 6
防御力: 5
魔力: 3
俊敏: 5
知力: 4
スキル: 【剣術Lv1】
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初期ステータスとしては平均的だ。
スキルがあるだけでも悪くない。子供の頃から木刀で素振りしていたお陰だろう。
もっとも、 最初からスキルを持ってないことも多いのであるだけいいのだろう。
「う〜ん、スキルあったのは嬉しいけど魔法使いたかったから魔法系のスキル生えてて欲しかったなぁ」
最初に魔法系のスキルある事は珍しいので仕方ないがそれでも期待していた和真は、ガックリと肩を落とした。まぁ、スキルオーブで後から覚える事は出来る。
そう自分を励まし、探索を開始したその時――
前方から何か近づいてくる音が聞こえて来た。
和真は即座に警戒しながらショートソードを抜き身構える。
そして現れたのは――
50cm程の普通のサイズより倍ぐらいある兎
額には、一本の角が生え、瞳は不気味な赤色が光っていた。ウサギがこちらを見ていた。




