表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代ダンジョンで地道に努力する  作者: クスノキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/22

ゲリラダンジョン①

和真は、ダンジョンから帰り柚希に無事を報告した。次の日、初心者ダンジョンクリアしたので

「次はどうしようか」と考えながら朝食を食べていると、スマホの通知が鳴った。


「ん?何だ?」


スマホの画面を覗き込んでみると、


----------------------------------------------------------

【緊急通知】

《新宿西口にゲリラダンジョンが発生》

ランク:D

未登録探索者は、近付かないでください。

探索者の方は、参加するかは任意です。

----------------------------------------------------------


どうやら近くでゲリラダンジョンが発生したらしい。

ゲリラダンジョンが発生するのこのように、近くの人のスマホにゲリラアラートが飛んでくる。


ランクはDか、俺でも入れるランクのダンジョンだ。

行ってみたい気持ちもある。

だが、Eランクダンジョンをクリアしたばっかの俺に行けるのかどうか。

レベル9にもなった。オーガも倒し自信もついた。でも完全に上のDランクだ。


でも、和真の口元が自然に吊り上がる。


「行くか...」


どうしても行きたくなってしまう。

自分がどれどけ成長したか試したくなってしまうのだ。

行くことに決めた和真は、用意を済ませ新宿の西口へ向かった。


新宿西口についた瞬間、和真は驚いた。

巨大なビルの間に明らかにこの世界のものでは無い巨大な裂け目が開いていた。紫と黒の空間が渦巻いていた。


周りには、規制線に囲われ、周りにはギルド職員と警察が警戒していた。


周囲には、既に多くの探索者が集まっていた。

数は、20人ほどだ。

ゲートを取り囲むように立っている探索者達の方へ向かうと、数人の男性が和真に気づき振り返る。


「あれ、君見ない顔だな。新人か?」


声を掛けて来たのは、二十代後半くらいの探索者だった。軽装な防具に、手入れされた片手剣。

ベテランと言った雰囲気がある。


「はい。東堂和真っていいます。初心者ダンジョンをクリアしたんですけど…ゲリラダンジョン初めてで」


そう答えるとお兄さんが「なるほどな」と頷いた


「初心者が来るのは珍しくないよ。でもDランクは当然Eランクより危険だ。あくまで任意なんだしあまり無茶しないで頑張りな」


「はい、気をつけます!」


その横にいた女性探索者が微笑むと和真の胸に手で軽くつつき


「無茶はしないこと。一歩間違えると取り返しのつかない世界だからね」


「わかりました」


そう冷静に口にしたが心の中では少し驚いていた。

ダンジョンの世界はもっと殺伐としていると思っていた。初心者なんか相手にされず、危険なら自己責任。そんな冷たい環境だと勝手に決めつけていた。こんなも優しいんだな。

初心者を心配してくれる。


「それにしても、君…まさか一人で来たのか?」


「あ、はい!」


その瞬間、三人の探索者が同時に目を見開いた


「マジか、度胸あるな」


「いや、褒めてる訳じゃあないぞ?凄いけど」


「初心者で単独は勇気はあるけど危ないからね?絶対無茶したらダメだからね?」


和真は、素直に頭を下げる。


「ありがとうございます。気をつけます」


次の瞬間、周囲がザワついた。

ゲートの中心の渦が、動き始めた。


「そろそろ内部が安定する頃か」


「先行組入るぞー!」


前方でギルド職員が声を張りあげ、Bランクの熟練パーティがゲートへと歩き出す。

その時、先ほどのベテラン探索者がもう一度声をかけてくれた。


「何かあったら助けてやるから、俺達の近くで行動しな」


「はい!」


和真たちは、ゲートへ向かって歩き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ