表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンで地道に努力する  作者: クスノキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/15

柚希視点

家の前で手を振る和真を背にしながら

柚希は、大学に向かって歩き出した。


(今日もダンジョン行くんだよね…あの顔、絶対嬉しそうだった)


大学へ向かう道で、自然に小さく息をがこぼれた

心配じゃあないわけが無い。

昨日だって、あんなに疲れた顔色してた。

無理してないって言ってた時の笑顔どこかぎこちなかった。


小学生の頃からずっとそうだった。

転んで膝をすりむいても「平気」って言う。

頭を打っても「大丈夫」って笑う。

でも、帰り道で痛そうに歩くのを、柚希はいつも黙って横で見守ってきた


(そんなの、心配するに決まってる)


それでも、胸の奥がほんのり温かくなる。

和真が、夢に向かって動いてる姿を見るのが、嬉しい。その姿が好きだった。

幼馴染としてだけではないことを自分では分かってる。


ただ、それを言葉にしたら何かが壊れそうで、

ずっと心の中にしまっているだけ。


「…でも、無茶しないって言ってたし)


小さく微笑む。信じてるからこそ、不安にもなる。不安になるくらい、和真が大事。


和真ならきっと強くなれる。

そう信じてるから応援したい

背中を押してあげたいと思ってしまう。


(今日も、無事に帰ってきますように)


心の中でそっと祈る。それは幼なじみとしての気持ちも、恋する女の子の気持ちも、どちらも本物だった


坂の途中で立ち止まり、柚希は空を見上げる


「がんばれ、和真」


その一言に、彼への想いが詰まっていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ