表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/102

アニソン

ついに初の三国同盟会議が始まる。

国王を連れ神聖国ファーラストに向かうルディアル達一行であった。

「おおおっ!これが天使様の馬なし馬車か!!」

ナイト2◯00の後部座席に座ったランバード王が歓声をあげる。


これから三国同盟会議に向かう。


当初は5000人規模の護衛を付け馬車で開催国である神聖国ファーラストにランドール王は向かうつもりだったが、時間と膨大な出費がかかるので俺たちが国王を送ることにした。


「このナイトはね、全然揺れないし凄く速いのよ!」

王の隣に座ったマリアちゃんがナイトを自慢してくれる。


「それに見晴らしも良い!この椅子もまるで雲のように柔らかいぞ」

まるで子供のようにはしゃぐ国王。


うん、こうしてみるとマリアちゃんと親子だと言うことがよくわかる。


ナイトのステアリングを握るのはメイドのノエルさん俺は助手席で国王をもてなす役だ。


「アリシアさん、出発しましょう」

前方に止まっているラン◯ルに無線で伝える。


「了解」

スピーカーからアリシアさんの返事が流れる

「なんと!?一体どこから声が!?」

無線に驚く王。

マリアちゃんが自慢気に説明してるw


時速60キロで走り出すナイト。

「速い!!静か!!揺れない!!これが…天使様の馬車なのか!!」


「お姉様、カセットかけて!」

カセットとは音楽が入った磁気テープの事だ。


一見、ハイテク装備の未来の車のようなナイトだかオーディオ関係は昭和時代のままだ。


「何聴きます?」

「これ!」

ポシェットからカセットテープを取り出すマリアちゃん。


「私のお気に入りばかり録音したの!」

なぜ、マリアちゃんがカセットテープを持っているのかと言うと…



半年ほど前になる…

一国の姫であるマリアちゃんにとってダンスは必須科目だ。

美しく踊れないと社交界で恥をかく。


その踊りの練習になればと俺はCDラジカセをプレゼントしたのだ。


ボタンがいっぱいでイコライザーがピコピコ光るギミックに大はしゃぎするマリアちゃん。


マリアちゃんと俺は早速、そのCDラジカセで王宮お抱えのオーケストラ団にダンス曲を弾いてもらい、それを録音した。


そのおかげで、いちいちオーケストラ団を集める事なく、いつでもどこでもダンス曲を流して踊りの練習ができるようなったマリアちゃんのダンススキルはメキメキ上がった。


そんなある日。

「ねぇ、お姉様。ここには何が入るの?」

ウィーンと出てくるトレーを発見するマリアちゃん。

「あぁ、これはCDを入れる場所ですね」

「シーディー?」


俺はアイテム売買スキルで歌謡ヒット曲集が入ったCDを何枚か適当に買う。


そしてマリアちゃんと一緒に音楽鑑賞。

「す、すごい…こんな綺麗な曲聞いたことない…」

「マリアちゃん、歌詞わかるの?」

日本語のヒット曲だ。


「うん、早口で分からないところもあったけど普通に聞き取れるよ」


CDに吹き込まれた音声も日本語に自動変換されて伝わるようだ。


そして、マリアちゃんにとって斬新で俺にとっては懐かしい歌謡曲を聞きまくった結果!


アニソンにハマるマリアちゃん。

偶然にもマリアちゃんが気にいる歌は全部、アニソンだった。


この、今渡されたカセットもマリアちゃんによるアニソンレパートリー集なのだろう。


受け取ったカセットをナイトのオーディオに入れる。


ガシャ!

カセットがセットされ、スピーカーから流れ出すメロディ…


「こ、これは…」

薔薇が薔薇が美しく散るフランス革命のアニメのOPだ!


「この歌詞、まるで貴族の生き方を示しているようで私、感動しました!」

「心に残る歌ですよね」


「うむ、何と素晴らしい歌だ…」

ランバード国王もお気に召したようだ。


まぁ原作では国王も王妃を断頭台に消えた事は内緒にしよう。


あ、でも後でマリアちゃんにアニメ観せるのも楽しそうだ。

いいねがモチベーション!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ