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共存共栄

突然の襲撃でジャイアントビートルに連れ去られてしまうデビアス。


ルディはナイトに飛び込む。

「ルシファさん!デビアスは私が絶対に助けます!」

空の彼方に消えたデビアス…

彼女には返しきれないほどの借りがある。


「え?でも…」


封印した器械天使になってでも助ける!!

俺は覚悟を決めナイトに乗り込む。


ダッシュで助手席に飛び込む聖女セリナ。

「あ、そこ私が座るの!!」


シートベルトを締めようとするセリナとその席を奪おうとするマリアちゃん。


デビアスがジャイアントビートルに連れ去られて約15分。スーパー追跡モードのナイトなら時速720キロ出る。


十分追いつける!!


あんな可愛いロリっ子魔王を昆虫ごときの苗床にされてたまるか!!!



「いやぁ…油断したよー」

こうしている間にもデビアスが…って?


ボロボロに破れた服を着たデビアスがこっちに向かって歩いてきた。


「お帰りデビアス。」

「母上、心配おかけしました」


ニコニコ笑顔を浮かべながら戻ってきたデビアス。


助手席ではまだ席の奪い合いをしているマリアちゃんとセリナ。


さっきまでの悲壮な覚悟のやり場を失う俺。


そうだよね…力を失っていても魔王は魔王。リリィフラワーはもとより勇者ですら時間停止させた魔王だ。

巨大カブト虫ごときに遅れを取るわけがなかった。


「いや、20匹以上いたら流石に無理だったかな」

服がボロボロなのはナイトから落ちた時に破けた

と、本人談。


「…とりあえず出発しますか…」

アイテムボックスからデビアスの着替えを出し、魔王城に向けて俺達は出発した。



「やっぱり昆虫族の反乱かしら?」

ナイトの後部座席に座ったルシファさんとデビアス。


助手席にはセリナとマリアが肩をぶつけ合いながら座っている。


「そうですね。昆虫族はもともと人族との仲が悪いですし」


「昆虫族?」

ナイトのステアリングを握りながら聞き返す俺。

「一口に魔族と言っても種族はかなりいるんだよ」


「そうねぇ。私達のように人間に近い姿をした魔人族。ハーピーのように空を飛ぶ鳥人族。獣や爬虫類の姿をした亜人族。海に棲む海人族にドラゴンの龍人族。そして昆虫族の6部族が主に魔族と言われている種族ね」


昆虫族か…虫嫌いなんだよな…


「ルディアルが聖域の封印を解いたのを感じたんだろうね」


「魔王が復活して喜んでいたら、何故かその魔王は天使と一緒に行動していた…それで裏切られたと思って今回の襲撃に繋がったんだと思うよ」


実際、復活したのは駄女神のファーラストで魔王は封印なんかされていなかった訳だが…


まぁ天使の俺と魔王のデビアスが仲良くドライブしてれば、勘違いされてもしかたがない。


「今回の里帰りは、母を魔王にして、その下で魔界を一つにまとめる為なんだ。」


「人類とまた戦争するつもりなんですか?」

俺はバックミラー越しにデビアスを見る。


「そんなつもりはないよ。魔族と人族と共存共栄していくつもり」


うんうん、頷くルシファさん。

「なら私も協力します」



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