ト◯タ テクニカル
魔王国を目指すルディアル達は魔王軍の偵察部隊と遭遇する。
[ルディ、前方2キロ。高度50メートルでこちらに急接近する生命反応3体あり。接触まで50秒]
旅に出て2日目。
順調に走っているとナイトから接近者ありと警告が出された。
俺は無線でラン◯ルのアリシアさん達にその情報を伝える。
バックミラーに、ラン◯ルのサンルーフから上半身を乗り出し魔法詠唱準備するリリアさんの姿が見えた。
おー、あれならラン◯ルが即席移動砲台になるな。
新たなト◯タ テクニカルツリー異世界仕様が誕生した瞬間だった。
ナイトに対空装備はなかったな…とか考えていると
「ん。アレは大丈夫。魔王軍の偵察部隊だね」
同じくナイトのサンルーフから顔を出し目を凝らしていたデビアスが言う。
「攻撃は不要です。」
と、ラン◯ルに無線連絡を入れる。
「了解」
ラン◯ルのサンルーフから頭を引っ込めるリリアさん。
「彼女達を刺激しないようにスピード落としてくれるかい?」
ナイトの速度を30キロまで落とす。
お互いの有効視界に入る。
肉眼でハルピュイアを確認した俺は
「おっぱいが飛んでる!!!」
と叫んだ!!
俺は気がつかなかったが、ナイトの後部座席に座っていたマリアちゃんが、自分のない胸を触っていた。
ハルピュイアは、パッと見は俺と同じ天使に見えた。
しかし、俺と違うのはおっぱい丸出しなところと、両足が鳥の足になっている所だ。
「こちらも目視したわ。ハーピーね」
無線からアリシアさんの声が流れる。
ハーピー。またはハルピュイアと言われる種族だ。
ナイトとラン◯ルの上空を旋回するハルピュイア。
サンルーフから上半身を出し、ハルピュイアに手を振るデビアス。
デビアスの姿を確認したのか、ハルピュイアの三匹?三人?はお互いにヒソヒソ話をしている。
俺はナイトを停車させる。
ゆっくりと一人のハルピュイアが降りてくる。
「や、見回りご苦労さま」
助手席から降りながらハルピュイアに挨拶するデビアス。
「や、やはり魔王さまでしたか!」
片膝をつくハルピュイア。
「今日は友人の馬車で来たからね。驚かせてすまなかった」
その様子を見て残り二人のハルピュイアも地上に降りてくる。
天使の眼で見る…Fカップか。
「ルディもみんなも降りても大丈夫だよ」
いけね。おっぱいに見惚れてた。
デビアスに促されて俺たちは降車する。
「ま、まさか…せせせせせ、先代魔王のルシファ様!!!」
デビアスママを見て腰を抜かすハルピュイア達。
「そ、そ、それに!天使まで!!!???」
「い、いやそれにその乗り物は一体!?」
「驚いているところを悪いんだけど、ボク達が変わった馬車で帰ってきた事を宰相達に伝えてくれないかな。」
「は、はいい!!」
「明後日くらいに到着すると思う。先代魔王の事も伝えておくように」
「かしこまり!!」
そう言って、飛び去って行くハルピュイア達。
「ここまでくれば魔王国バルダーノはもう目と鼻の先だし、ここで宿泊しよう」
「おっけ!」
こうして俺たちは2日目のキャンプの準備に入る。
いいねが滋養剤。




