堕天使対駄天使
聖域結界領域でルディアルは天使に斬りつけられてしまう!
戸惑うルディアル。
「な、なにを!?」
突然、天使に斬りつけられた俺。
「女神様をここから出す事は許しません」
天使様の周りに神威が集中する!
この天使…もしかして女神様を裏切ったのか?
「ルディ!!」
天使を包囲するように飛び出すアリシアさん。
両手剣を構えて、天使の左側に位置取りするノエルさん。
「お姉様の顔に傷をつけるなんて…許さない!」
天使の背後に回るマリアちゃん。
タンクである俺の後方に立ち、バフをかけるレイラさんにセリナさん。
そして、いつでも回復魔法を発動できるように準備するクラリスさん
「理由を教えていただけませんか?」
みんなが戦闘態勢をとった事を確認した俺は天使に問いかける…
「答える必要はありません」
こいつ…女神様を裏切ったのか?
ならば、こいつは天使でない。
堕天使だ!!
突然、堕天使の姿がブレる。
と、次の瞬間!
ガキィィン!!
俺は反射的に、堕天使の片手剣の一撃をバックラーで受け止めた!
天使の眼が攻撃予兆を表示してくれなければ、俺はこの一撃で首チョンパされていただろう。
ビシシッ
バックラーに亀裂が入いった。
「うげっ!?」
見習い天使の鎧装備の中で一番頑丈な盾が、たった一撃でヒビが入った。
こえー!!当たったら即死だ!こえー!!!
「ハッ!」
動きが止まった堕天使に、上段からの一撃をかますノエルさん。
パシッ!
人差し指と中指の二本で、その一撃を挟んで止める堕天使
「な!?」
驚愕するノエルさん。
バシッ!
堕天使の放った強烈なボディブローがノエルさんの鳩尾に入る。
「かはっ!」
そのまま膝から崩れ落ちるノエルさん。
な!?ワンパンでノエルさんが沈んだ!?
「水の龍!!!」
リリアさんの最大魔法が堕天使に炸裂!
俺も一緒に巻き込まれたが…
やはり堕天使とは言え、俺と同じで魔法を無力化する。
「ゲホッゲホッ…」
クラリスさんの回復魔法で意識を取り戻すノエルさん
「うざい…」
俺の顔を掴むと、そのまま俺をクラリスさん目掛けて投げ飛ばす堕天使。
どかっ!!
「あうっ!」
頑丈な見習い天使の鎧を着ている俺と激突してクラリスさんは意識を失い倒れた。
「クラリスさん!!」
「よくも!!!」
堕天使の鎧の隙間を狙ってダガーを突き刺すアリシアさん。
そのダガーを手の平で掴み握りつぶす堕天使。
「!!!」
驚き、声を失うアリシアさん。
堕天使の背後から殴りかかるマリアちゃん。
ガスッ!
マリアの一撃。クリティカルヒット。
堕天使に0パーセントのダメージを与えたと天使の眼が表示する。
背後から殴りかかったマリアちゃんの首根っこを掴むと、そのままアリシアさんに投げつける。
「あっ!」
「うあっ!」
もつれて転倒する二人。
気絶したクラリスさんをセリナに任せる
「どうしました?それで終わりですか?」
余裕を見せる堕天使。
キィンッ!キンッ!
堕天使の攻撃を必死にパリィするが、このやろう!
全く体幹が崩れねぇ…
「やめろ!!」
カンッ!
堕天使の剣を弾けあげる勇者エミリナ!
初めてバランスを崩す堕天使。
「天使様。何故、女神様の復活を拒むのですか?」
油断なく剣を構え、堕天使に問答するエミリナ。
「…それが貴女達の為なのです」
悲しい目をする堕天使。
何か事情があるのか?
「どうしてですか!?封印した私を恨んでいるのなら、この命お返しします!!」
首を振る堕天使。
(天使さま!チャンスです。今のうちに封印を解いてしまいましょうぉ)
聖女セリナが俺に小声で提案してくる。
堕天使と勇者の話は長くなりそうだ…
堕天使は完全に勇者に意識が向いている
頷く俺。
コソコソと忍び足で聖域の奥に進む俺と聖女。
俺たちがいなくなった事を悟られないように、堕天使から死角になるように立ち位置を移動するアリシアさん達。
5分ほど走ると目の前に巨大な白い扉が見えてきた。
10メートルはある巨大な両開きの扉が、森の広場にあった。
ただ扉だけがあった。扉だけである。
「開けさせません!!」
凄い勢いで飛翔してくる堕天使。
その堕天使の足にはノエルさんの鎖が巻きつき、その鎖に勇者やリリィフラワー全員が捕まり押しとどめようと踏ん張っている。
まずい!
追いつかれた!
「セリナ!早く封印を!!」
封印を解除するのに儀式が必要だろう
俺は、その時間を稼ぐため肉盾とし身体を犠牲にする覚悟を決めた!
「おら!!」
ガンッ!
扉を蹴り開ける聖女!
あれ!?儀式いらないの!??
一瞬で扉を開けた聖女。
「入るなぁぁぁ!!!」
堕天使が飛びかかってきた!!
間一髪!!
俺と聖女は扉の中に飛び込んだ!!!
扉の中に広がる世界。
そして…その中にいたのは…
俺は…堕天使が女神の復活を拒んだ理由をはっきりと理解した…
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