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母と娘。そして父。

リリアの機転で大金を手に入れたルディアル達は無事、クラリスの村にたどり着く。


しかし、そこでルディアル達が見たものは!?

「ようやく見えてきました。あそこが私の村です」

約1週間ちょっとの旅を経て、クラリスさんの村

ウシラゥ村が見えてきた。


ウシラゥ村は人口200人程度の小さな農村だ。

村を囲む柵もジャンプで飛び越えられそうなくらい低い、森と山と平地の境にある平和で安全な村だった。


しかし…村に近づくと…

「待って!!村の様子がおかしいわ!!」

クラリスさんが犬耳を立てる。


武装した女性達が村の中央広場に集まっていた。

その中にいる一人の村の神官に向かって駆け出すクラリスさん。


「お母さん!!なにがあったの!?」

ん?お母さん!?


「クラリス!!…お、お帰りなさい…ってどうしてここに!?」


「ただいまです、何があったんです?皆さん武器なんて持って…」


クラリスさんが話しかけた女性はクラリスさんの実の母親でクリスさんと名乗った。



そのクリスさんに案内されて、俺たちは村の小さな教会にいた。


「森に入った男達がもう5日も帰ってこないの」

「お父さんも!?」

驚くクラリスさんに、頷くクリスさん。


「この間の火竜騒ぎで森に変化があったのかも知れない…」

深刻な表情を見せるクリスさん。


「ねぇアリシア…」

父親が心配なのだろう…泣きそうな表情を見せるクラリスさん。


「分かっているわ。探しに出ましょう!」

クラリスさんの手を力強く握るアリシアさん。


「ありがとうございます。アリシアさん、リリアさん…そしてそちらの…」


「ルディです。いつもクラリスさんにはお世話になっています」

俺は頭を下げる。

「ルディさんも、どうかお気をつけてください」


とりあえず、俺たちは教会で一晩泊まる事になった。

クラリスさんは、別の部屋で久々の親子水入らずだ。


ちなみにクリスさんはこの教会を管理するシスターでクラリスさんの師匠でもあった。



「犬族人の狩人は凄腕のハンターです。その人達が帰ってこないと言う事は、森に恐ろしい魔物か怪物が出たと考えるべきでしょう」


教会の一室でミーティングをする俺たち。


「そうね、リリアの言う通りだと思うわ」


犬族人は犬と言うだけあって群れを形成して集団での狩りを得意とする。まさにハウンドドッグのような強さを持ったプロ集団だ。


そんな彼等が5日も誰一人として戻らないと言う事は…おそらくもうこの世にはいないのだろう。

ここはそう言う世界だ。


「辛いわ…ね…」

父親を失う事になるクラリスさんを思ってのアリシアさんの言葉だった。



次の日の早朝。

一緒に行くと言うクリスさんを説得し、俺たちリリィフラワーは万全の体制で森に入っていた…

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