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見習い天使の剣

王都に火竜出現。

避難命令が下される。


王都滅亡の危機にルディアルは戦いを決意する。

「くく…天使の次は竜か…」


火竜現るの報を受けたランドール王国国王ランバード三世は微笑みを浮かべた。


火竜…体長30メートル。空を舞い鉄すらも溶かす炎を吐く

それは終末をもたらす竜。


それが海を渡り、ここランドール王国に向かっていた。


「50を迎えて、かような出来事に出会えるとはな…人生とは面白い!!」

玉座でその報を受けたランドール三世


「して、どうなさいます?」

と、宰相サイファス。


「殺るしかあるまい…」

ルディアルに出会う前なら、火竜で国民が何万人死のうと我が身の安全を優先して王国を脱出していただろう。


しかし…

天使さまが見ている今!

無様な真似などランドール王はする気はなかった。


「火竜との会敵予想時間はいつ頃になるか?」

「三日後の昼です」


「民には真実を話し避難させよ」

王の言葉に従い、矢継ぎ早に部下に指示を出すサイファス。


「聖堂教会司祭以下100名の決死隊も集結しております。」

「うむ…アーデルよ。そなたも出るのか?」

「天使さまがご覧になられてます。ならばこれも神命。潔く散りましょう…」


「王国騎士団3万名、いつでも出撃できます!!」

「魔道師団1万名もいつでも出られるぞ」


「うむ、作戦通り天使降臨の地にて火竜を迎え撃つ!!」


こうして二日後。

誰もいなくなった王国からひっそりと

しかし誇らしげに40101人の英雄達が死地に向けて出陣した。




国王達から火竜討伐に向かう頃…冒険者の宿にて


「だめ!!絶対ダメ!!行かせない!!」

ドアの前に立ちふさがるアリシアさん。


「絶対無理。死ぬ。やめて」

俺の腰にしがみつくリリアさん。


「相手は火竜よ!無理よ!お願い行かないで!!」

クラリスさんも俺の前に立ち塞がる。


避難命令を聞いた俺は大急ぎで宿に戻った。

そしてアリシアさん達から火竜現るの報を聞いた。


俺はローブを脱ぎ捨て、見習い天使の鎧を具現化する。


そして戦う意思を見せた俺を必死で止めるアリシアさん達。


「これがもし人間同士の戦いなら、私は手を出すつもりはありません。でも相手が人類の敵なら私が倒します」


天使の名に恥じない行いをすると俺は、命の恩人に誓ったのだ。


「ルディ弱いくせに!!」

「私は不死身です。絶対帰ってきます」

「いくら不死身でも食べられて溶かされてウ◯コになったら生き返られる訳ないじゃない!!」


う、ウ◯コになって生き返られるかは微妙だな。少し自信がない。


「勝算はあります」

俺は見習い天使の剣を具現化する。

毎分5MPを消費するが、その斬れ味は絶大。


「これで火竜の翼を斬り落として、空から落として墜落死させます」


絶対無敵の見習い天使の鎧を着ていた俺でも上空500メートルからの落下で致命傷を受けたのだ。

ならば火竜でも墜落死は免れないはず。


「ほ、本当に、か、勝てるの?」

アリシアさん達に初めて見せた見習い天使の剣。

その現実にはない神威を見せる片手剣に当てられるアリシアさん達。


「はい。天使は嘘をつきません」

俺はつくけどね。


「わ、分かったわ…絶対に帰ってきてよ…」

「はい!絶対帰ってきます」


俺は宿の窓から飛び出した。

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― 新着の感想 ―
[一言] 弱い弱い言っといて手伝うわ!じゃなくて待機してるのガチで利用してるんだなぁw
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