吊るされたリリア
目が覚めたルディアルの目の前には、無残に吊るされたリリアの姿があった…
「ひ、ひえぇぇぇ!」
目が覚めたら、リリアさんが天井から吊り下げられていた!
そのシュールな展開に思わず、悲鳴をあげてしまった
どうやら、昨晩のリリアさんを励ます会がいつのまにかリリアさんを慰める会なり、最後はリリアさんを責める会になったとこまでは覚えている…
「「「「ごめんなさい」」」
土下座してリリアさんに謝る俺、アリシアさん、クラリスさんであった…
「うぅ…今日は休日にしましょう…」
リリアさんを下ろしたアリシアさんがベットにヘタりこみながら、二日酔いで青い顔で言った
「そ、そうね…」
ヒールしてもアルコールが抜けきらないようだ。
クラリスさんも青い顔してる。
「私は満足に眠れなかったから寝直す」
ジト目で俺たちを睨みつけながらモソモソとベットに潜り込むリリアさん。
「ご、ごめんね」
「いい…放置プレイも悪くなかった…」
リリアさんは顔が赤い。
「ルディは平気なの?」
「絶好調ですよ」
軽くガッツポーズ。
この天使の身体は不死身だ。どんな状態異常もすぐ治る。
どんなに呑んでも酔えないのは少し寂しいが…
「ちょっと散歩してきますね」
「いってらしゃい」
アリシアさん達は二度寝と決め込むようだ。
「ふー」
食堂で紅茶で一息つく。
そうだステータスを確認しよう。
「ステータスオープン」
おっレベルが5になって、MPが20から50に増えてる!それ以外のステータスは1〜2上がっただけ。
私のステータス低すぎ!!
しかし!MPが増えた事で地水火風の初級四大魔法が使えるようなった。
ちなみにウィザードのリリアさんは地と水魔法を得意としている。
(なおリリアさんの攻撃魔力は550で俺は13だ)
俺は魔法の試し撃ちをする為に、ウッキウッキで街の外にある湖に15分かけて向かう…
「おお…綺麗な水だな…」
波も立っていない静かで綺麗な湖だった。
そして、俺はその湖に向かって…
「ファイアーボール!!」
シュボッ!ヘロヘロぉ…じゅっ。
着弾地点に波紋すら浮かない威力だった。
風魔法ウインドカッターは湖面を流れるそよ風のような気持ち良さだった…
土魔法の石飛礫は、水面を4回バウンドした。
最高7回バウンドした。少し楽しかった。
ウォーターボールは手を洗うのにちょうど良い強さだった。
…うん!帰ろう!!
トボトボと15分かけて街に戻る。
そんな感じで、昼は依頼を夜は夜の対戦プレイをして1ヶ月ほどたったある日…
街に避難命令が出た。
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