そして静寂の中で。
新たな装備を手に入れ、宿屋に戻るルディアル達一行。
しかし宿屋でルディアルを待ち構えていたのは静寂だった…。
その静寂に包まれた部屋の中でルディアルの悲鳴がこだました。
「ルディのそのローブ…扇情的でイイわぁ」
リリィーフラワーの拠点である宿屋の一階で夕食をとっていると、熱い視線を送ってくるクラリスさん。
ウィザード用だけあって漆黒のサテンのような生地で作られたローブは俺のボンキュボンなボディラインを強調し、大きく開かれた胸元は思わず覗き込みたくなる。
さらに脚線美を強調し、腰スレスレまで入ったスリットは禁断の領域をギリギリで見えそうで見えないラインを保つ。
「ルディ…タンクのくせにウィザード装備似合いすぎ!ムカつく…」
ジト目で睨みつけてくるリリアさん。
「ふふ…今夜も楽しみね」
ぺろっと舌舐めずりをするアリシアさん。
俺も心臓のドキドキが止まらない、
男だったら、ある一部に血が集まりすぎて貧血を起こしていたかも知れない。
少しでも冷静になろうと話をそらす。
「あ、あの私…食事代とか宿代払ってないんですけど…」
昨日から食事も宿代も、今着ているローブ代も全部クラリスさんに出してもらっていた。
「ふふ…大丈夫よ。もともと宿代は無料だし…今日からは食事代も無料になったわ」
「え?」
美人は得をすると言うが、得しすぎじゃないか?
この宿は大勢の冒険者が寝泊まりしている人気の宿だぞ。
その宿の一室を無料でずっと借してるって…宿側にどんなメリットがあるんだ?
「さ、お部屋に戻りましょう…」
クラリスさんに手を引かれて2階に上がる。
そんな俺たちを鼻の下を伸ばして眺める男性冒険者と旅商人達。
ガチャ。
部屋のドアに閂をかけるアリシアさん。
「さぁ、今日も楽しみましょう」
すっと神官服を脱ぐとさっき魔法ギルドで買ったレザーの危ないボンテージ姿になるクラリスさん。
さっと両脇から俺を取り押さえるアリシアさんとリリアさん。
「なぜ宿代と食事代が無料なのか教えてあげる…」
クローゼットから荒縄を取り出しながら妖艶な微笑みを見せるクラリスさん。
や、ヤバイ!!クラリスさん達は敵だったのか!?
「それはねぇ…耳を澄ましてみなさい」
しーーん…
全く生活音がしない。サイレンスの魔法か…いや俺に魔法は通じないハズ…一階のいるはずの冒険者達の騒ぎ声すら聞こえなくなっていた
「音が…ない!?」
「ふふ…そうよ。みんな私たちのエッチな声を聴こうと息を潜めているのよ」
「は!?」
「この宿…私達の両隣の部屋と上下の部屋の宿泊費はプレミア価格で通常の20倍になっているのよ。」
「それって…」
「あなたのお陰で食事代も無料になったわ…だから」
他の宿泊客にエッチな声を聞かせる代わりに宿代と食事代が無料になってるって事!?
俺のローブを剥ぎ取るリリアさん。
そして素早く俺の腕を取り縄で縛るアリシアさん。
「宿のみんなにあなたのエッチな声を聞かせてあげましょう」
わーーー!
夜の1対3の非対称対戦プレイで俺は、たっぷり鳴かされてしまった…




