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エレバスの精霊

エレバスの精霊達との出会い。伝説の真相が明らかに。

それから1週間後。グレースやジークそれにマーク 国王夫妻 ジュリア 大臣 レパード レイナ ディオン アンリ オリビア オリバーといった護衛騎士達数名は、精霊の谷を目指していた。ペンダントが指し示す理由やエレバスの歴史の真相を確かめに行くのだ。のんびり馬車に揺られて2時間。とある森を通過していた。


「この先に精霊の谷があるのですか?。」


グレースは、外を見ながらうきうきしていた。


「地図では、この先だ。私も行ったことないからよく分からないけど。」


王族でもあまり行かないようだ。そして森を抜けるとそこには、美しい花園だった。全員馬車の外の光景に釘付けになる。


「綺麗だわ。こんなの光景初めて。」


珍しい花などが咲き乱れていた。さらに遠くに巨大な木があった。湖らしきのが所々にあった。そこからなんと人魚が顔を出していた。花園には妖精。空には天使が飛んでいた。巨大な木の近くで馬車を降り眺めていた。


「大きいなぁ。」


「樹齢何年位でしょうね。」


眺めていると何が空を飛んでいた。よく見ると馬のようにも見える。それらは、グレース達の近くに降り立つ。角がはえた馬。ツバサがはえた馬。角もツバサも両方ある馬。


『ようこそ精霊の谷へ。我はアリコーンの精霊。そして精霊の女王アリーシャだ。』


『私は、ペルナス。ペガサスの精霊。』


『僕は、ユリーネ。ユニコーンの精霊さ。』


それぞれ名を名乗った。


「初めまして精霊様。わたくしは、グレース・シャルロットです。」


「初めまして。私は、エレバス王国の第1王子ジーク・フィル・エレバスです。」


全員自己紹介をした。アリーシャは、グレースを見て


『瓜二つだわ。』


その言葉にグレースは、首をかしげて


「瓜二つ?。誰に」


アリーシャは、こう言った。


『始まりの聖女グレース。そして娘グレースと瓜二つだ。やはりそなたは、グレース達の子孫。』


皆目を見開いて驚く。やはり伝説は、本当だったんだと。そしてアリーシャは、語り始めた。グレースのことやエレバスの伝説についてを。


『我は強い力が集まり誕生した。そして元々荒れ地だったこの国にやって来た。そして我らの力で豊かになった。しかし力が強すぎて完全には豊かにはならなかった。数年ごとにパワーを注がないとすぐに枯れてしまう。そしてエレバスが誕生して数百年後。凄まじい力を持つ乙女と出会った。それが始まりの聖女グレースだ。その力で一気に豊かになった。それから数年後グレースは、結婚し娘を授かった。しばらくしてからグレースは、亡くなった。しかし娘グレースにも母同様の力を受け継いでいた。グレースが15歳になる頃旅に出ると言った。もっと世界を知り豊かにするという夢のために。その時にグレースが予言した。いつの日か同じ名を持つ子孫である聖女が現れて王国を平和に導くだろうと。』


その話を聞いてグレースが


「それが伝説の真実。」


ジークが疑問を抱く。


「グレースが旅に出たのならこの国は、枯れてしまうのではないのか?。」


アリーシャが話を続ける


『本来ならそうだ。しかし今まで自然が保たれてきたのは、この木のおかげなのだ。』


全員で巨大な木を見上げる


『我々は、聖女の木と呼んでいる。』


「聖女の木?。」


『娘グレースが旅立つ時に我らに贈ったとのだ。自分がいなくなったらいずれまた枯れてしまうだろう。だから自然を保つために小さな苗木に自分の力を注いだ。そして聖なる地である精霊の谷に植えた。この木のおかげで今まで大地が枯れずに皆が健康で過ごせていたのだ。』


ウィルソン達は、驚く。


「今までこの木が我らを守ってきたのか」


アリーシャ達は、頷く。するとレパードが 


「しかし何故大地が枯れていたのだ。流行り病も流行していた。もしかしてこの木に何らの影響があったのではないのか。」


図星をつかれたのが語り始めた。


『その通り。実は数年前からこの木が枯れ始めていた。1000年の間平和を保っていたがグレースの力が弱まっていたのだ。てを尽くしたがやはり聖女の力がなければ無理だった。しかし本来の聖女でもパワーを注いでも復活させるのに数年は、かかってしまう。そんな時この大地に凄まじい力が流れたのを感じた。すると枯れていた木が復活していった。そして感じた。始まりの聖女グレースと同じ力を。その時に悟ったグレースの子孫が現れたと。』


全員息をのむ。まさかそんなことが起こっていたなんて。


『それとそのペンダントは、我が娘グレースに贈ったのだ。グレースの力を高めるために。聖女なら少しパワーが上がる。そなたは、子孫であるためパワーがさらに高まるのだ。』


グレースは、ペンダントを見て 


「このペンダントにそんな秘密があるなんて。」


「すごいことがわかったな。」


「歴史が明らかになりましたね国王陛下。」


するとアリーシャがこう言った


『グレースよ。そなたは、この国の希望だ。1000年の時を超えて伝説が今実現した。聖女としてエレバスを守ってほしい。』


グレースは、目を閉じ考える。祖国では、聖女として尽くしてきた。しかし王子に偽物扱いをされ婚約破談さらに侍女としてこき使おうとした。しかしジークは、真の聖女と信じていた。エレバスへ来て自分の力が国民達を救った。だからこの国で尽くしたい。目を開け


「わたくしは、この国の王妃としてそして聖女としてエレバスを守っていきます。」


強く意気込むのだった。グレース達は、精霊達にお礼を言い帰っていた。皆が帰った後ペルナスが


『アリーシャ様。グレースにデリマール王国の状況言わないのですか?。』


アリーシャは、何も答えない。ユリーネも


『デリマールでは、災害が起きていること伝えないのですか。』


その言葉にアリーシャが


『今伝えなくていいわ。グレースは、この国の王妃としてエレバスを守ると言ってくれたわ。だからしばらく様子を見ましょう。それに我らは、エレバスの精霊。デリマールに手出ししてはいけない。』



これから2つの王国は、どうなるのか。さらに波乱の展開が待ち受けようとしていたのだ。

グレースがいなくなったデリマール王国のはなしです。

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